FAR-OUT ~日本脱出できるかな?~

旅のこととか、旅に関する本のこととか。

Dutch Passionのバンコク旗艦店について

今回取り上げるのは2023年9月にバンコク進出したDutch Passion(ダッチ・パッション)。直近2回で投稿したGreen House(グリーン・ハウス)と同じくアムステルダム大麻ブランドです。

 

Dutch Passionとは?

創業は1987年。業界最大手のシード・バンクであるGreen Houseよりも歴史は長いです。オーナーのHenk Van Dalenは国内最高位にランク付けされるオランダ大学で生物学を学び、1970年代に大麻の繁殖を開始。

当時のアムステルダムには、アフリカ、北中南米、アジアと、世界各国のマリファナが出回っていたんですって。

その玉石混交な輸入バッズに紛れ込んだ種をHenkは根気強く交配し、優良株へとアップデート。1997年には雌化種子の開発にも成功しています(※公式HPによれば世界初の快挙。ただし、ライバル企業もすぐにその技術を習得)。

そして、Henkをはじめとする研究家の努力の甲斐あって、次第にアムステルダムのコーヒーショップでは国内栽培品の置かれる割合が増えていったのだとか。

Dutch Passionの功績は雌の種の抽出に留まらず、日本でも医薬品に指定されているCBDの提供をいち早く始めたり、先陣を切ってオートフラワー品種の開発に乗り出したり……。

もちろん、雑誌『High Times』主催のCannabis Cupを筆頭に、品評会での受賞歴も多数。老舗にしていまなお先頭集団のなかで走り続けているわけです。

 

タニヤに構えるバンコク旗艦店

Dutch Passionのバンコク旗艦店があるのは、日本人向けの飲食店やカラオケ(※お持ち帰りOKなキャバクラ)が立ち並ぶタニヤ通り。目印は種子に翼の生えたブランド・ロゴです。

2024年夏時点のバッズの値幅は1gあたり450~750THBでした。Green Houseよりやや高め、Royal Queen Seeds(ロイヤル・クイーン・シーズ)よりやや安めといった感じでしょうか。

カウンターではBlueberry(750THB)、Frisian Dew(500THB)、Amsterdam Amnesia(600THB)など、オリジナル品種をドーンとレコメンド。すべてタイ国内の契約農家がDutch Passionの指導に基づき栽培したものらしいです。

驚いたのは購入時にIDチェックがあった点。一応、タイの法律では身分証の提示が義務付けられています。でも、ちゃんと実施している店は激レア。

一度、Highland Café(ハイランド・カフェ)の入口で学生っぽい人にID確認しているのを見たきり、それを除くと初めてでした。

ご参考までに、種は1粒で500~900THB。1粒入り、3粒入り、7粒入り、100粒入りで売っています。言わずもがな、種であっても日本には持ち帰れません。にもかかわらず、店員さんがサラッと「よく北海道の人が買いに来るよ~」と言っていましたっけ。

種や花と違って日本にも問題なく持ち込めるTシャツは、私のメモが正しければ250THB。いや、タイの国内製造だろうが、外資系のブランドが250THBでTシャツを売るはずないか。750THBの間違い? 曖昧でスミマセン。

目を引いたのは品種名がデカデカとプリントされたシリーズ。こういうデザイン、他では見たことがありません。ちなみに、店頭に飾られている刺繍入りのキャップは非売品でした。

余談ですが、私がお邪魔した翌々日もツレと知人は2人で訪店。その際、店員さんがツレのタトゥーを気に入ってスマホでパシャリ。

すかさずツレが「これとこれはバンコクAll Day Tattoo(オール・デイ・タトゥー)で入れたよ」と教えると、その店員さんは店に電話して即予約し、「紹介してくれてありがとう」とAmsterdam AmnesiaのTシャツをツレにプレゼント。

私はその話を聞き、「売り物を勝手にあげちゃっていいのか?」と思いながらも、自由さフレンドリーさがタイっぽくて素敵だな~と嬉しくなってしまいました。

 

落ち着いた雰囲気の喫煙所

ショップの2階は喫煙スペースです。椅子の座り心地も良く、落ち着いた雰囲気。落ち着くどころか、無音で眠くなりました。BGMがあればなおよし。

知人がサンプルの匂いとTHCの含有率に惹かれてゲットしたバッズ(※銘柄は忘れました)は、期待したほどの出来ではなかったみたいです。思い返すとラスト1個でした。鮮度って大事なんですね。

「この件はブログに載せないでほしい」と頼まれたのに、書いちゃいました。「普段はこんなんじゃない」と必死にDutch Passionを庇っていた旨も付記しておきます。あと、ボングが超重厚で若干吸いづらそうでした。

ついでに、屋上でも喫煙できます。ブログを読んでくださる皆さんのために写真くらいは撮るべきだったと後悔しつつ、この時は暑さに負けて椅子から立ち上がれず……。開放感を味わいたい方はぜひ行ってみてください。

プチ情報として、Dutch Passionの製品はアソーク駅近くのCloud Nineクラウド・ナイン)でも販売。私が気付いていないだけで、もしかしたらけっこういろいろな有名ディスペンサリーと提携しているのかもしれません。

 

最後に

本稿の締めに、これまでブログにアップした、バンコクに出店している欧米生まれの錚々たる大麻ブランドの記事リンクを貼っておきます。

現在、タイの議会はふたたびマリファナ規制するか否かで揺れています。先月7日には、セター首相(※今月14日に失脚)が2025年1月より麻薬に再分類する旨を宣言したばかり。

しかし、現実問題、外国企業を次々と誘致しといて、急に「やっぱりNGです」とするのは国際社会的にどうなんでしょうかね。

非喫煙者の私はどっちに転んでも関係ないですし、そもそも私はタイでの喫煙を推奨していません(※国内外問わず、日本人が大麻を吸うのは日本の法律で禁止されています)。

とはいえ、仮に再規制された場合、こういった名門ブランドはヨーロッパ北米まで行かない限り見られなくなる可能性大です。それはそれでもったいない。

たった2時間しか時差のない、日本人観光客に大人気のアクセスしやすい場所に、日本では触れられない異文化を覗き見できるスポットがあります。

吸う/吸わないは置いといて、お店が存在するうちに見学してみてはいかがでしょうか。私はタイのディスペンサリー巡りを通じて自分のなかの固定概念がけっこう覆されました。

 

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