FAR-OUT ~日本脱出できるかな?~

旅のこととか、旅に関する本のこととか。

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

川内有緒『パリの国連で夢を食う』|読書旅vol.16

前回の反動もあって、今回は明るい本を選んでみました。2014年にイースト・プレスから刊行され、2017年に幻冬舎から文庫化された川内有緒さんの『パリの国連で夢を食う』。 日本の某大学を卒業後にジョージタウン大学で修士号を取得した著者の川内さんは、ア…

水谷竹秀『日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」』|読書旅vol.15

今回は珍しく重たいテーマの書籍を取り上げてみます。第9回開高健ノンフィクション賞にも選ばれた2011年刊行の『日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」』(集英社)。 日刊マニラ新聞の記者だった著者の水谷竹秀さんが、フィリピンで困窮邦人の…

岡崎大五『添乗員騒動記』|読書旅vol.14

今回挑むのは1997年に旅行人より刊行され、2002年に角川より文庫化された岡崎大五さんの初作『添乗員騒動記』。会社に所属しないプロの添乗員(=プロテン)として世界中を飛び回っていた著者の、完全実体験によるドタバタ珍道中です。 プロテンって何? そも…

たかのてるこ『モンキームーンの輝く夜に』|読書旅vol.13

私にとって初のたかのてるこ作品となった『ダライ・ラマに恋して』(2004年)をご紹介しているこちらの記事でも書いた通り、「次に読む彼女の本はこれだな」と決めていました――2003年に刊行の『モンキームーンの輝く夜に』(幻冬舎)。 著者の興味をダライ・…

黒田勝弘『韓国を食べる』|読書旅vol.12

私がもっとも訪れている海外の都市はダントツでソウルです。10代前半から父親の出張に大張り切りでついて行き(たまに釜山も)、大学進学後はそれにプラスして友達とも通いはじめ、社会人になって以降も身近な誰かが〈ソウルに行きたい〉と言い出せばフット…

丸山ゴンザレス『アジア罰当たり旅行』|読書旅vol.11

クラウドワークスの話題を数回挿んで読書旅ブログの再開です。再開1発目は、わりとヴィジュアルがツレに近いことから勝手に親近感を抱いている、丸山ゴンザレスさんの『アジア罰当たり旅行』(2005年/彩図社)。 ジャーナリストとして不動の人気を誇るゴン…