FAR-OUT ~日本脱出できるかな?~

現在は旅の記事をお休みし、旅関連の本を紹介する読書ブログに切り替えています。

BOOK-ASIA

水木しげる/村上健司『水木しげるの日本妖怪紀行』|読書旅vol.64

何だか妖怪づいています。前回の『アジアもののけ島めぐり―妖怪と暮らす人々を訪ねて』はバリ、ランカウイ、沖縄、ボルネオを舞台にしていましたが、沖縄のみならず、日本にも全国津々浦々たくさんの妖怪がいるはずだよな~と。 ならば今度は日本妖怪めぐり…

林巧『アジアもののけ島めぐり―妖怪と暮らす人々を訪ねて』|読書旅vol.63

梅雨の真っ只中。ジトジトした季節には怪談話がよく合います。かの『四谷怪談』だって、かつて四谷が鬱蒼とした湿地だったからこそ、生まれたはずですしね。 そんなこんなで、今回は林巧さんの『アジアもののけ島めぐり―妖怪と暮らす人々を訪ねて』(光文社…

クーロン黒沢『裏アジア紀行』|読書旅vol.62

前回が『アジア「裏」旅行』で、今回は『裏アジア紀行』(2005年/幻冬舎アウトロー文庫)。似た表題の作品を連投し、若干ややこしい感じになってしまってゴメンナサイ。引き続きアジアの危険な側面に迫るべく、この本をチョイスしました。 アジア潜伏生活 …

平間康人『アジア「裏」旅行』|読書旅vol.61

しばらく南の島に関連した書籍が続き、すっかり心も洗われたところで、今度はその反動から、スリ/盗難/ぼったくりなどなど、旅につきまとう厄介なトラブルをまとめたエッセイが読みたくなりました。 これ系の本なら四の五の言わずに彩図社です。私は危険地…

崎山克彦『何もなくて豊かな島―南海の小島カオハガンに暮らす』|読書旅vol.59

今回取り上げる書籍は、『何もなくて豊かな島―南海の小島カオハガンに暮らす』(1995年/新潮社)。いいな~、いいな~、いいな~……と、この本を読み終えるまでに500回くらい心の中で呟いたと思います。 退職金で島を購入? 本題に入る前に、まずは著者である…

吉本ばなな『バリ夢日記』|読書旅vol.58

前回ご紹介した『マリカのソファー』の続き。今回は著者である吉本ばななさんが、『マリカのソファー』の取材のためにバリを訪れた際のエッセイ『バリ夢日記』(1994年)です。 小説との読み比べ どうやら私は紀行小説の裏話を読むのが好きらしいです。例え…

吉本ばなな『マリカのソファー』|読書旅vol.57

前回に続いて吉本ばななさんの旅エッセイを取り上げようと、『マリカのソファー/バリ夢日記 世界の旅①』(幻冬舎)を選んでみました。 本書はバリを舞台にした小説と、その小説の取材日記を1冊にまとめたもの。当初は後者の『バリ夢日記』をメインに感想文…

よしもとばなな『なんくるなく、ない―沖縄(ちょっとだけ奄美)旅の日記ほか―』|読書旅vol.56

前回、小林聡美さんの『アロハ魂』を軸にハワイの話をしたものの、いくら渡航制限が解除されたとはいえ、やはり実際に現地へ行くのはまだまだ敷居が高め。コロナに加え、円安も悩ましい問題です。 そうした背景もあってか、本土復帰50年を記念したNHKの朝ド…

八木澤高明『娼婦たちは見た イラク、ネパール、中国、韓国』|読書旅vol.51

今回取り上げる『娼婦たちは見た イラク、ネパール、中国、韓国』(2016年/KADOKAWA)は、ちょっぴり読む人を選びそうな作品ですが、表題を見て思わず眉間に皺が寄ってしまった方にも、ぜひ手に取っていただきたいと思っています。 “デウキとは宗教の名を借…

吉田友和『週末台北のち台湾一周、ときどき小籠包』|読書旅vol.50

東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に続き、2年前の2020年4月16日に1回目の緊急事態宣言が全国で発令されました。 コロナウイルスなんてすぐに落ち着くだろうと思っていたのに、あれからもう2年ですって。パスポートのスタンプは2020年3月…

高野秀行『ミャンマーの柳生一族』|読書旅vol.47

2021年2月1日にミャンマー国軍がクーデターを起こしてから、1年2か月が経ちました。混乱はなおも続き、収まる気配を見せません。 コロナ禍で海外へ行けず、苦肉の策として旅行ネタからコンセプトを切り替え、旅絡みの本を読んでは、感想文を発表する場として…

高野秀行『アヘン王国潜入記』|読書旅vol.46

先日、久しぶりに連絡を取った知人から〈たまにブログ見てるよ〉と言われ、続けて〈実は俺、高野秀行さんに憧れてノンフィクション作家をめざしていた時期があるんだよね〉と打ち明けられました。マジかよ……。 その知人男性を仮にN君としておきましょう。私…

Boojil『おかっぱちゃん旅に出る』|読書旅vol.44

今年に入って投稿した記事をざっくり見返してみたら、わりと特殊なケースの旅本が多いことに気付きました。それどころか、旅ですらない書籍もちらほら。 そこで当ブログのコンセプトに立ち返り、もっと旅を身近に感じられるフツーの旅行エッセイを取り上げよ…

東海林さだお『ニッポン清貧旅行』|読書旅vol.43

ノマドワーカーの高城剛さん、駐在員の坂井禧夫さん、起業家の岡本まいさんと、直近3回の読書旅で3者3様の海外生活を覗き見し、移住への夢が膨らみに膨らんだタイミングで、ふと我に返りました。 いまはコロナ禍。海外移住はおろか、海外旅行さえままなりま…

坂井禧夫『インドネシア駐在3000日 200のインドネシア語ことわざ付』|読書旅vol.41

前回の『モノを捨てよ 世界へ出よう』にまんまと乗せられ、海外移住欲を掻き立てられたところで、今度はジャカルタを舞台にした『インドネシア駐在3000日 200のインドネシア語ことわざ付』(2002年/連合出版)を再読しました。 以前に投稿した『バリの魂、…

麻枝光一『マリファナ青春旅行〈上〉アジア・中近東編』|読書旅vol.36

死と表裏一体にある生の美しさを教えてくれた星野道夫さんの『旅をする木』、戦争の理不尽さを普通の人々の目線で伝えていく池澤夏樹さんの『イラクの小さな橋を渡って』、ガムシャラにがんばる姿がいかにカッコイイか身をもって示した白石康次郎さんの『七…

池澤夏樹・文/本橋成一・写真『イラクの小さな橋を渡って』|読書旅vol.34

前回取り上げた『旅をする木』は、本編のみならず、著者と親交の深かった池澤夏樹さんによる解説文も素晴らしいのですが、この解説を読んで、池澤夏樹さんの本をまだ1回もブログで紹介していないことに気付きました。 『旅をする木』からの流れで池澤作品を…

大竹昭子『バリの魂、バリの夢』|読書旅vol.29

2022年になりました。新たな年を迎えた日くらいピュアな気持ちで初心に返ろうと思い、大竹昭子さんの『バリの魂、バリの夢』(講談社)をピックアップします。 なぜこの本が初心なのか。私が東南アジアにどっぷりハマるきっかけとなったのは、大学時代に体験…

椎名誠『わしらは怪しい探険隊』|読書旅vol.28

更新頻度的に早くも年内最後の記事になる予感。コロナ2年目がゆっくり終わろうとしていますが、皆さんにとって2021年はどんな年でしたか? 旅行好きが高じて〈海外に移住するぞ!〉と意気込み、仕事を辞めたものの、モタモタしているうちに日本から出られなく…

國友公司『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』|読書旅vol.27

前々回に取り上げた『ヴェトナムディープウォッチ』が西成区長さんの著作であると知り、何となくその流れで『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)を読み返してみました。 2018年に刊行され、2020年に文庫化された本書は、とある青年が彩図社の編集者…

下川裕治『週末ベトナムでちょっと一服』|読書旅vol.26

引き続き今回も大好きなヴェトナムにまつわる書籍をピックアップしてみました。前回の『ヴェトナムディープウォッチ』が刊行されたのは、米越の国交が正常化し、ヴェトナムのASEAN加入が認められた年。経済状況も街の様子も、いまとはだいぶ異なります。 そ…

臣永正廣・文/外山ひとみ・写真『ヴェトナムディープウォッチ』|読書旅vol.25

今回は大好きなヴェトナムにまつわる書籍をピックアップしてみました。1995年刊行の、その名も『ヴェトナムディープウォッチ』(徳間書店)。時はアメリカによる経済制裁が解除された直後。国全体が大きく変わろうとしていたこの時期に、スーパーカブでヴェ…

石井光太『神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く』|読書旅vol.20

駐留米軍の撤退を受けてアフガニスタンの政権が崩壊し、タリバンが瞬く間に全権を掌握した今年8月。TVで首都カーブルの様子を見たり、タリバンの女性蔑視思想にまつわる解説を聞いたりする日々の中、ふと『神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く』(2007年/…

pha『どこでもいいからどこかへ行きたい』|読書旅vol.19

前回ご紹介した『恋する旅女、世界をゆく――29歳、会社を辞めて旅に出た』(2014年/幻冬舎)の中で、以下の一節にドキッとしました。 “(旅行中は)これまで活動を遠慮していたような五感の一つひとつが動き出していくような気がしてくる。目にする喜び、耳…

小林希『恋する旅女、世界をゆく――29歳、会社を辞めて旅に出た』|読書旅vol.18

前回の『行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅』(2003年/幻冬舎)が男のロマンに溢れまくりの1冊だったため(*詳しくはこちらから)、次は女性の旅エッセイを読もうと決めていました。 そんな折に近所の古本屋で見つけたのが、こちらの『恋する…

水谷竹秀『日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」』|読書旅vol.15

今回は珍しく重たいテーマの書籍を取り上げてみます。第9回開高健ノンフィクション賞にも選ばれた2011年刊行の『日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」』(集英社)。 日刊マニラ新聞の記者だった著者の水谷竹秀さんが、フィリピンで困窮邦人の…

たかのてるこ『モンキームーンの輝く夜に』|読書旅vol.13

私にとって初のたかのてるこ作品となった『ダライ・ラマに恋して』(2004年)をご紹介しているこちらの記事でも書いた通り、「次に読む彼女の本はこれだな」と決めていました――2003年に刊行の『モンキームーンの輝く夜に』(幻冬舎)。 著者の興味をダライ・…

黒田勝弘『韓国を食べる』|読書旅vol.12

私がもっとも訪れている海外の都市はダントツでソウルです。10代前半から父親の出張に大張り切りでついて行き(たまに釜山も)、大学進学後はそれにプラスして友達とも通いはじめ、社会人になって以降も身近な誰かが〈ソウルに行きたい〉と言い出せばフット…

丸山ゴンザレス『アジア罰当たり旅行』|読書旅vol.10

クラウドワークスの話題を数回挿んで読書旅ブログの再開です。再開1発目は、わりとヴィジュアルがツレに近いことから勝手に親近感を抱いている、丸山ゴンザレスさんの『アジア罰当たり旅行』(2005年/彩図社)。 ジャーナリストとして不動の人気を誇るゴン…

たかのてるこ『ダライ・ラマに恋して』|読書旅vol.10

今回選んだ1冊は、2004年に刊行/2007年に文庫化されたたかのてるこさんの旅エッセイ『ダライ・ラマに恋して』(幻冬舎)。舞台はチベット自治区、並びにインド北部のチベット文化圏です。 実はこれが私にとって初めてのたかの作品。最初は代表作『ガンジス…