FAR-OUT ~日本脱出できるかな?~

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中国系タイ人が信頼を寄せる厄除け/縁切りのWat Mangkon

バンコク地価の高い通りTOP10内に毎年必ずランクインするタイ最大のチャイナタウン=ヤワラー。このへん一帯は屋台の強制撤去が進むバンコクにおいてもそれが例外的に扱われるなど、他の地区とは一線どころか二線も三線も画した独特の活気で溢れています(*過去にアップしたヤワラー関連の記事はこちらから)。

そんな同エリアを長年見守り続けてきたWat Mangkon Kamalawat(ワット・マンコン・カマラワート)。今回はこの寺院のお話です。

 

由緒正しき中国寺

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Wat Mangkon Kamalawatの漢字表記は龍蓮寺MRTワットマンコン駅の構内も龍や蓮のイラストが散りばめられ、中華趣味たっぷりです(*写真上)。

ヤワラー方面へ行く場合は駅の1番出口を、お目当てのお寺へ直行する場合は3番出口を降りてください。駅出口から目的地までは2~3分で着きました。

境内の様子をお伝えする前にサクッとお寺の概要について触れておきましょう。バンコク最大規模かつ最古の中国系寺院とされているWat Mangkon。創建は1871年説と翌1872年説があるものの、いずれにせよその歴史はいまから大よそ150年前まで遡ります。

ラーマ5世が推進したチャクリー改革の要、首都バンコクを中心とする道路整備の一環でヤワラー通りが誕生したのは1891年のこと。Wat Mangkonはヤワラーよりも先に存在していたんですね。

チャクリー改革に併せて、お寺の呼称は建立当初のWat Leng Noei Yi(ワット・レン・ノイ・イー)からWat Mangkon Kamalawatへと変更。ラーマ5世が直々に命名したそうです。

タイでは上座部仏教が主流ながら、華人が信仰するのは我々にも馴染みの深い大乗仏教。このお寺が地域住民の寄付によって建てられた背景からして、異国の地でも自分たちの文化を守っていこうとする移民の気概を感じずにはいられません。

そして時は流れ、いまやWat Mangkonは中国系の方々のみならず、タイ族の人や外国人観光客も数多く訪れる人気の厄除け/厄払いスポットへと発展。

ちなみに縁切り寺としても有名みたいで……そういう場所だとは露知らず、呑気にツレと門を潜ってみた次第です。

 

中国南部の建築様式

柱や屋根には所狭しと動物/花モチーフの装飾が施され、目にも鮮やか。タイ観光庁のHPによれば中国南部の伝統的な建築様式を用いているらしく、この南部スタイルの中国寺院は東南アジアの中でも結構レアなんですって。

四天王がドーンッとそびえる正面口の真向かいが本堂。黄金に輝く3体の釈迦如来が鎮座しています。

この3体の釈迦如来像の周りに58体の神々が祀られている他、境内の少し離れた場所には財神や日本で言う布袋様がいらっしゃったり、本堂の左右にWat Mangkonの創設者2名にまつわる神殿があったり……。

いろいろな神様や歴史的な僧侶を一気に参拝できてラッキーと思う反面、あまりにも種類が多くてちょっと困ってしまいました。

道教儒教にゆかりのある神々や宗教上の重要人物を崇めるのも、中国仏教の信念においてとても重要なポイントだとか。

建築スタイル、色合い、仏像のお顔、お供え用のロウソク、参拝のマナーなどなど、どこを取ってもタイ様式の寺院とはやはりまったく異なります。

 

お参りの後はこれを食べて!


さて、ここからは参拝後の1口メモ。イサラナパープ市場からヨムマラットスクム通りへ抜けたところに、スイーツ軽食系の屋台が並んでいます。

小さな商店がひしめくイットサラヌパープ通りは、ヤワラー/チャルーンクルン通りと直角に交わる狭い路地。上からジャッキー・チェンが落ちてきてもおかしくないような雰囲気です(例えが微妙)。


その小路を抜け、向かいに警察署が見える場所でツレが絶品の焼き鳥屋台を発見しました(*下に貼ったのは屋台の目の前にある食堂です)。流石は大食漢。こういう時のアンテナ感度の高さは尊敬するに値します。

一瞬たりとも躊躇することなく、私を置いて小走りで焼き鳥を注文しに行ったツレ。が、先客が数組いて20~30分待ちと言われていました。

「他の店でよくない?」と促す私に対し、「いや、ここの焼き鳥は絶対にヤバイから。俺にはわかる」と彼は聞く耳を持ちません。

もうこうなると何を言っても無駄。で、説得を諦めておとなしく自分たちの番を待っていた際、先に予約していた常連さんがこぞって「ここのチキンは最高よ」と話し掛けてくるじゃないですか。

それでも私は疑っていました。「いくら美味しいからって、たかが屋台の焼き鳥に20~30分も待つ価値あるの?」的な。

しかし、いざ食べてみたらビックリするほどジューシーで……。味の加減が天才的。私たちを除くお客さんのほぼ全員が少なくとも30本以上買われていくのも納得です。これは期せずしてバンコクNo.1焼き鳥に出会ってしまったかも。

バンコクの方なら日常的にヤワラー界隈でお買い物される機会も多いと思いますし、渡航制限が完全解除された暁には日本からも多くの旅行者がヤワラー~サンペンレーンに訪れることでしょう。

もしこの近くに行かれた折は、ローカルのご婦人方が太鼓判を押す焼き鳥屋台もぜひチェックしてみてください。……って、結局は食べ物オチかよ。

 

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