FAR-OUT ~日本脱出できるかな?~

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とりあえずコロナがひと段落したバンコクで、いまなおマスク着用率が高いのはなぜ?

去る2022年10月1日にアジアでもっとも早く入国制限を撤廃し、完全にポスト・コロナ時代へとシフトしたタイ。観光庁が提唱するコンセプト「Amazing Thailand, Amazing New Chapters」も頼もしい限りです。

同記事ではその首都バンコクが現在どんな雰囲気なのか、感染対策の側面にフォーカスし、目に留まったあれこれや個人的に抱いた感想をまとめてみました。

 

マスク着用率は驚くほど高い

タイ全土の新規感染者数は、過去1か月のデータで大よそ週平均500~700人台前半の間を推移。だいぶ落ち着いている気がします(※参考までに今年4月の週平均は2万5000人台でした)。

タイ中央銀行も、コロナ改善による景気回復に伴って、引き続き段階的に利上げしていく必要性を唱えていましたっけ。

こうしたニュースを聞くと、「タイではコロナがすっかり過去のものになったのかな?」と思いがちです。けれども、実際にバンコクを歩いていて感じたのは、マスク着用率の高さでした。

とりわけ、電車内におけるマスク率はほぼ肌感覚で98~99%。マスクをしていない1~2%はほぼほぼ観光客です。例外として、滞在中にたった1度、夜の地下鉄でBガール風の地元ギャル2人組がマスクなしでいる姿を目撃。

おそらく彼女たちがノーマスクでいるのは、高い美意識によるものであって、その佇まいから強い意思を汲み取り、ある意味カッコイイと思いました(※どんなに空いていても座席には座らず、しっかりソーシャル・ディスタンスを保っていた旨も付記しておきます)。

駅はもちろん、スーパーやショッピングモール、ナイトマーケットなど、人が密集するさまざま場所に、マスク着用を促すステッカーが貼られています。ただし、マスクをしていなくても、乗車拒否や入店拒否されることはありません。

エアコン付きのバスで乗客にマスクを着けるよう注意している係員もいつつ、これはかなり稀なケース(※滞在中に何度もバスには乗ったけど、この場面を見たのは1回きり)。ちなみに、エアコンなしの窓全開なバスはノーマスクでも大丈夫っぽいです。

いずれにせよ、マスクなしのツーリストがいても、ほとんどの人は我関せず。日本人に比べて個々を尊重するムードが、率直に素敵だな~と思いました。

もちろん、だからといってどこでもノーマスクでOKだとは考えていません。マスク着用を推奨している空間では、やはりマスクを着けたほうがいいでしょう。

 

人々がマスクを手放せない理由

バンコクっ子のマスク率が高い理由には、大気汚染の問題も多少影響している模様です。コロナ前からマスク習慣のあったバンコク

雨季が終わってPM2.5の濃度が基準値を上回る日も徐々に増え、マスクをしていないと私も普通に喉をやられそうになりました。

しかし、在タイ歴20年を超える日本人の方曰く、年間通じて温暖なタイではもともとインフルエンザをはじめとした流行病が少なく、人々は極端にコロナを恐れていて、それがPM2.5問題以上にマスク離れの進まない最大の要因なんじゃないかと。

この分析を聞き「なるほどな~」となりました。というのも、不織布マスクを3~4枚も重ね着けしているローカルを、街中で相当数見かけたんですよね。

おそらくコロナに対する恐怖心の表れだったのでしょう。あまり深く考えず、「このクソ暑い地域でマスクの重ね付けは流石に苦しくないですか?」と不思議がってしまってゴメンナサイ。

新規感染者数がどんなに減少しても、タイの人々がコロナの恐怖から解放されるまでには、まだしばらく時間がかかるかもしれません。

 

時と場を選んだ感染対策

そんなバンコクっ子も、公園でのんびりしたり、気の置けない仲間や家族と外食したりする時は、当たり前のようにマスクを外します。

こういう姿を見て、マスク会食を筆頭とする日本のよくわからないニューノーマルなマナーが俄然アホ臭く思えてきました。

他国と比べて「日本はダメだ」とか論じるやり方は本当に好きじゃないのですが、やっぱり私たち日本人は体面を気にしすぎる傾向にあるのかな~、なんて。

感染拡大を抑止するためのルールなはずが、いつの間にか本来の目的とは別の理由で、まったく不要なシチュエーションでもマスクを外せなくなり(脱着が面倒なのも当然ありますけどね)、あろうことか、他人にも自宅以外での常時マスク着用をやんわり求めてしまってはいないでしょうか(※これは自分に対する問いかけでもあります)。

バンコク周辺東京周辺も、パッと見、コロナ感染対策という意味で人々の様子はそこまで変わりません。でも、たかだか1か月のタイ滞在を経ただけなのに、いまの日本に得も言われぬ息苦しさを感じている自分がいます。

 

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