FAR-OUT ~日本脱出できるかな?~

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【カンチャナブリー観光】水晶の洞窟と開けた眺望が魅力のWat Tham Kaew Kanchanaphisek

前回、カンチャナブリーで一二を争う人気寺院のWat Tham Suea(ワット・タムスア/วัดถ้ำเสือ)を取り上げた流れで、今回はその近くにある穴場の洞窟寺、Wat Tham Kaew Kanchanaphisek(ケーオカンチャナピセーク洞窟寺/ถ้ำแก้วกาญจนาภิเษก)をピックアップします。

 

スルーするにはもったいない?

Wat Tham Sueaからは途中でクネクネした山道を登るため、実質3km強、バイクで10分程度かかるものの、地図上を直線で結ぶと1.5km弱。Wat Tham Sueaの立派な仏塔もバッチリ望めます。

ちなみに、Wat Tham Sueaと市街地の間にはWat Ban Tham(ワット・バーンタム/วัดบ้านถ้ำ)という有名な寺院が存在。

龍の頭を模した入口からズンズンと階段を登り、洞窟内の本堂まで進んでいくWat Ban Thamは、見た目そのままThe Dragon Templeなる異名を持ち、意匠の派手さも相俟って観光客ウケ抜群です。

一方、本稿の主役であるWat Tham Kaew Kanchanaphisekの外観は控えめに表現してもけっこう地味※写真上)。「え? だったら龍のお寺を紹介するべきじゃない?」って話になりますかね。

白状するとWat Tham Sueaの帰りにThe Dragon Templeを寄るつもりが、1軒目で階段疲れしてしまい(※詳しくはこちら)、龍の頭を潜る気力が湧きませんでした。その後も機会を逃し続け、結局、行かずじまいで現在へと至ります(※The Dragon Templeへ行った暁にはそちらも追ってレポートする予定)。

つまりWat Tham Kaew KanchanaphisekはThe Dragon Templeの代替案。正直、まったく期待していませんでした。しかし、なかなかどうして、スルーするにはもったいない素敵な寺院じゃないですか。

 

圧巻のクリスタル洞窟

Wat Tham Kaew Kanchanaphisekの訴求ポイント①は、クリスタルで覆われた洞窟。写真じゃ全然伝わりませんが、かなりの規模です。この寺院が建つ場所はもともと石灰石の鉱山。大きな採掘現場があったそうです。

浄化作用を持つ水晶は邪気を払い、災難から守ってくれるパワーストーン。私とツレの邪気が消えたかどうかはさておき、全身丸ごと水晶に囲まれ、少なくともここにいる瞬間は清らかな気持ちになりました。

Wat Tham Kaew Kanchanaphisekには3つの洞窟があり、私たちが入れたのはそのうちの一番大きな1つのみ。残りの2つは閉鎖していました。これが一時的な閉鎖なのか、無期限の閉鎖なのかはわかりません。

ご参考程度に2つ目の洞窟の入口はこういう感じ(※写真下)でした。入ろうと思えば入れなくもない状況ながら、ほぼ直角に下されたハシゴはサビサビのボロボロ。

Googleレヴューによると、通路は狭く真っ暗で、足場もそうとう悪く、スマホの懐中電灯じゃとても追いつかないらしいです。

思いつきでサクッとお邪魔した私たちは超軽装備。ヘッドライトも持っておらず、仮に立ち入り禁止風のテープが貼られていなかったとしても(※正確にはテープの大部分が破れていて、本当に立ち入り禁止だったか不明)、先へ進むのは危険でした。

そもそも食いしん坊体型のツレがハシゴに足を掛けた途端、ポキッと折れないとも限りません。結果、無理に入らなくて正解だったと思っています。

 

ドーンッと開けた景色

Wat Tham Kaew Kanchanaphisekの訴求ポイント②は見晴らしの良さ。北東方向にはメークローン川が、南西方向には山々が確認でき、「あの山の先がミャンマーかぁ」などと思いを馳せるのも一興でしょう。

また、北東と南西に景色が開けている、すなわち朝日夕日も拝めます。大パノラマが広がる頂上にはカフェがあり(※訪問時は休業中でした)、かつてはパラグライダーも楽しめたとか。

「なぜに寺でパラグライダー?」といった素朴な疑問はとりあえず脇に置いといて、これだけの好立地で穴場スポットに甘んじているのが不思議で仕方ないです。

 

諦めちゃった?

ただし、第2・第3洞窟の閉鎖や山頂のカフェとパラグライダーの休業が物語っている通り、境内にはそこはかとない諦めムードが漂っているのも事実。

どう見ても長期閉鎖&休業をしている雰囲気でしたし、奥のほうに置かれた仏像やベンチは一切メンテナンスされていません。

実際、私たち以外の参拝客はゼロ※訪問したのは雨季でも何でもないシーズンです)。僧侶ですら1人もすれ違いませんでした。もっとがんばれ!

 

私的オススメのポイント

最後に応援の気持ちも込めて、私のお気に入りポイントを挙げてみました。まずは、閑散としていた境内のなかで唯一たくさんのお供え物があった女霊を祀っているスペース。タイを旅していると、いまなお精霊信仰が根強く息づいている様をよく目の当たりにします。

で、プラカノンのWat Mahabut(ワット・マハーブット/วัดมหาบุศย์)に祀られているタイでもっとも有名な女霊=メー・ナークと同じく、Wat Tham Kaew Kanchanaphisekに棲む霊にも煌びやかな伝統衣装が捧げられていました。

女霊が現世で生きる女性たちに嫉妬しないよう、「あなたのほうがキレイですよ」「あなたのほうが似合いますよ」との意味合いで、煌びやかな伝統衣装をお供えするみたいです。

嫉妬心を燃やして災いをもたらす霊なんて、日本だったら有無を言わさず悪霊扱い。願わくは即成仏していただきたいところを、タイでは恋愛成就だったり、商売繁盛だったり、安産長寿の祈りを捧げる対象としている点に、私は折に触れてカルチャーショックを受けてきました。

日本にもピーと呼ばれるタイの精霊信仰好きがいるので、一応、その方々に向けてもWat Tham Kaew Kanchanaphisekの精霊スポット情報をシェアしておきます。

さらにもう1つ気になったのは、ワイ(合掌)している3つの像。大事な部分が丸見えです。しょうもないのは重々承知のうえ、何が何でもこの写真をブログに残しておきたくて……。

そんなこんなで、今回の記事は見る者を笑顔にしてくれる(笑顔になりません?)私イチオシの金像・銀像・銅像と共に失礼させていただきます。せっかく最後まで読んでいただいたのに、文章の締め方が雑でゴメンナサイ。

 

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