FAR-OUT ~日本脱出できるかな?~

旅のこととか、旅に関する本のこととか。

のんびり&ちょっぴりしんみり回る古都バゴー

ミャンマー・ネタ第8弾。今回は古都バゴーです。バガン観光に続きこちらも父親の要望でガイドさんを付けて回ったため、ド定番のスポットばかり。

わざわざツアーに申し込まなくてもヤンゴンから車で1時間半~2時間と手軽に行ける場所ですし、実際にヤンゴン市内のタクシー運転手さんからも2回ほど「ゴールデンロックとバゴーを案内するよ」と打診されました。確か言い値は100ドルだったかな?

ということで、レア情報はゼロですが、暇潰し読んでいただけると嬉しいです。ガイドブックでもバゴー周辺についてのページ数は少なめなので、ガイドさんから聞いた小話も挿んでいきますね。

 

①シュエモード・パゴダ

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まず案内されたのがバゴーで人気No.1のスポット、シュエモード・パゴ。この仏塔はヤンゴンのシュエダゴン・パゴダよりも高さがあることで有名みたいです。歴史も古くて創建は1200年前。金ピカの巨大な仏塔をじっくり見学したい&写真に収めたいという方なら、シュエダゴンよりこちらがオススメ!

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そうそう、1951年の大地震で、仏塔の上にあったレンガの塊がゴソッと落ちたそうです。普通だと天災などで壊れたものは縁起が悪いとされがちですが、このレンガの塊はバラバラになることなくキレイな形のまま落ちたため、逆に縁起物として地元の人から愛されているんだとか。実際に触ってお願いごとをしている人を見かけました。もちろん私もご利益を期待してワンタッチ。

 

②チャカッワイン僧院

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続いては500人近いお坊さんが修行に励んでいるチャカッワイン僧院。托鉢が人気で、お坊さんたちのランチタイムに合わせて11時頃から観光バスが一斉に乗り付けます。托鉢云々よりも中国人ツーリストの多さにビックリ。

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ここで修行しているお坊さん全員が揃ったらお食事スタート。その食事の場面も見学できるのですが、ワチャワチャしている観光客には目もくれず、黙々と食事されている姿が印象的でした。これも修行の一環みたいです。過酷!

ちなみに、「ミャンマーでは人口5100万人中50万人がお坊さんだよ」とガイドさんから聞きました。100人に1人って物凄い数。国からの補助はまったくなく、すべて一般の人の寄付で成り立っているそうです。

そんなミャンマーで一番愛されていて、尊敬されているのも、やっぱりお坊さんなんだとか。例えば、ヤンゴンの飲食店でお坊さんがお水を買おうとしたら、お店のオーナーが代金を受け取らず、お水を渡して手を合わせていましたし、空港でもお坊さんが優先搭乗していました。ホントに信心深い国なんですね。

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話を戻すと、チャカワイン僧院はお坊さんのお食事シーンだけでなく、勉強する部屋なども見学できます。托鉢時間が終わったら嘘にようにツアー客は去るので、ゆっくり回れました。

 

③王宮博物館

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王宮博物館には玉座のレプリカや遺跡から出てきた壺などが展示されています。規模は小さいし、さらっと流す程度で出てきてしまいました。

ここの敷地内にある王宮発掘現場には、王様の居住空間と、数メートル離れて奥様たちのお家があります。アユタヤ王朝に何度も攻撃を仕掛けた王様の時代のもので、和解のためにタイから嫁いだお姫様(絶世の美人だったそう)の住んでいた跡地には、タイ人観光客がお花を手向けていました。タイの皆さんの愛国心を予期せぬ場所で目の当たりにした感じです。

 

④シュエターリャウン寝釈迦

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お次のシュエターリャウン寝釈迦は、シュエモード・パゴダに続くバゴーの人気名所。映画「ビルマの竪琴」で僧侶になった水島が戦友と再会する重要なシーンのロケ地でもあり(撮影当時は屋根なし)、映画を観直してから行けば良かったと少し後悔。

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この日は土曜ということで、地元の家族連れが多かったです。ガイドさんが「子どもの頃はお寺に行くのが楽しみで、お参りついでにオモチャを買ってもらえたりした。完全にレジャー感覚」的なことを話してくれました。確かにそこら中でお弁当を広げたり、お昼寝している人が……。完全にピクニック状態。お寺の周りにお菓子やお土産屋が軒を連ねているのですが、私たち観光客にガツガツ売り込んでくる人がほとんどいなかったのは、そもそもローカル相手に商売していたからなんですね。

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ここでひとつトリヴィア。涅槃仏(亡くなった後の姿)と寝釈迦(寝ながら教えを説いている姿)の簡単な見分け方は、寝釈迦は足の裏に模様が入っていて、足の指が揃っていないことだそうです。シュエターリャウン寝釈迦はバッチリ足の裏に模様が入っていました。

 

⑤第五十五師団バゴー慰霊碑

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シュエターリャウン寝釈迦からそう離れていない場所にモン族の集落があって(高床式住居の1階部分に機織り機がたくさん!)、その近くに第五十五師団バゴー慰霊碑が建っています。

第二次大戦中にミャンマーへ派兵された祖父から、その時の話を何度も聞いて育ったという父は、今回の旅行でぜひ日本人慰霊碑に行きたかったそうです。調べてみたらミャンマー国内のいろんな場所に慰霊碑はありましたが、時間の都合で今回行けたのはここだけ(父ちゃんゴメン!)。

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場所は、貧しい子どもたちのための学校も兼ねた僧院内にあり、たまたま学校が夏休み中だったからなのか、かなりガランとしていました。

で、学校の中にいた女性スタッフの方に鍵を出してもらい、慰霊碑と対面。あまり整備されていなくて、寂しい感じの雰囲気でしたが、だからこそ私たちが行く意味はあったなとしみじみ思いました。親孝行のつもりで付き合った私が、逆に父親よりも泣きそうになっていたという……。

 

⑥チャイプーン・パゴダ

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バゴー観光の締め括りは、高さ約30mの巨大な仏像が東西南北に向かって背中合わせで鎮座しているチャイプーン・パゴダ。壮観です。

遡ること1476年。建造に携わった4人のモン族女性が、未来永劫この仏像が残るようにと生涯未婚を貫くことを誓うも、そのうちの1人が結婚します。で、そこから時は流れて戦争の時に西側だけが崩壊……という話は「地球の歩き方」にも載っているのですが、ここからが良い話。

戦争中であっても「宗教的な建造物などが攻撃対象とされてはならない」という暗黙のルールのようなものが存在するにもかかわらず、西側の仏像が壊れたことに対し、地元の人は敵国を恨むのではなく伝説を信じたそうです。素敵。「もし自分がその立場だったら、同じように思えるかな?」と自問自答しつつ、ミャンマー人の考え方にとても感銘を受けました。

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余談ですが、仏像のネイルがかなりオシャレ(写真だとあんまり伝わらないか)。

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現在は西側の仏像も修復されています。よく見るとひとつだけ作りが違う?

 

総じてバゴーは、ヤンゴンとはひと味もふた味も違うのどかな土地で、いろいろ考えさせられることも多く、足を運んで良かったと思いました。

 

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