ViaBusアプリのおかげでバンコク周辺のバスを乗りこなせるようになった私(※詳しくはこちらから)。その恩恵をもっとも受けたのは、いまから3か月前、パトゥムターニー県にあるBGスタジアムまでひとりで行けたことだと思っています。
サッカー観戦記は時間を置かずにアップして何ぼですが、今回は自分用のメモとしてあの日の様子を振り返らせていただきます。はい、完全に自己満足です。
直前のスタジアム変更
川崎市で生まれ育った私は、超自然的流れで当たり前の如くフロンターレを応援しています。それを踏まえ、2022年11月15日にJリーグが主催する国際プレシーズン・マッチ、川崎フロンターレとコンサドーレ札幌の試合を観戦してきました。
「わざわざタイで日本のチーム同士の試合を観たのか」って? そりゃ、11月12日に組まれていた、タイのご当地チームと我が軍のマッチアップを生で見届けたかったですよ。だけど、予定が合わなかったのだから致し方なし。
……って、どうでもいい事情はさておき、対コンサドーレ戦は、当初BGスタジアムではなく、サンダードーム・スタジアムで開催される予定でした。
サンダードーム・スタジアムは、コンサートや展示会が行われるインパクト・アリーナの近く。モーチットからシャトルバスが出ているし、方向音痴の私でも余裕で行けるだろうと気楽に構えていたんです。
ところが、試合の2日前にスタジアム変更のアナウンスが。他のイヴェント使用に伴い、芝の整備が間に合わなかったみたい……(何だよ、それ)。
試合観戦をやめる案も頭にチラつきつつ、フロンターレに所属するタイのメッシことチャナティップ選手が祖国でキャーキャー言われている姿を拝みたかった私は、勇気を振り絞っていざBGスタジアムへ行く決意を固めました。
バンコクからBGスタジアムまでの行き方
ViaBusで調べてみると、滞在していたサパンクワイからBGスタジアムまでは、1回の乗り継ぎで辿り着けることが判明。意外に簡単そうです。
まずBTSサパンクワイ駅前から510番バスに乗車。この510番バスはBTSヴィクトリー・モニュメントとタマサート大学を結ぶ路線で、BTSモーチット駅やドンムアン空港も経由します。
降車するバス停はBig C Rangsit。ここで私は停留所を通りすぎてしまいました。原因は2つ。前回の記事でも書いた通りGPSの精度が低く、現在地情報が間違っていたのと、バスのモニターに出る案内表示も間違っていたためです。
幸い隣のおばちゃんに身振り手振りで質問し、周りの皆さんのサポートもあって、早い段階で乗り過ごしに気づけたものの、ちょっと危なかったです。
Big C Rangsitなるバス停の名前から、てっきり目の前にBig Cがあるのかと思いきや、まったく見当たらず。これじゃわかりませんって。地図アプリの示す乗り換え場所が正しいのか不安になった私は、道行く若者にそっこーで尋ねましたよ。
ViaBusやGoogleマップはめちゃくちゃ便利です。でも最後に頼りになるのはやっぱり人。わからなければ誰かに訊くのが一番手っ取り早いとつくづく感じました。
無事に538番バスへの乗り換えが完了し、あとはスタジアム最寄りのバス停=Wat Khian Khetまで行くのみ。アプリを信じすぎて痛い目に遭った私は、乗務員さんにこのバスがWat Khian Khetを通るか必死で確認するも、発音が悪すぎて通じず。
見るに見かねたカップルが、「BGスタジアムに行きたいの? 私たちも行くから大丈夫だよ」と声をかけてくれました。さらに、彼らは停留所の手前でスマートに合図してくれたばかりか、降車後も「一緒に行こう」と見ず知らずの私をスタジアムまで案内。デートの邪魔をしてごめんね。
タイ人は本当に優しい方が多いです。人々の優しさに触れられただけでも、ここまで来た価値は十二分にあり。ありがたすぎて涙が出そうになりました。
乗り過ごしによる20~30分のロスも含め、所要時間は片道90分程度。13時10分にサパンクワイを出発し、14時30分にはWat Khian Khetへ到着、そこからスタジアムまでは徒歩5分少々です。
補足すると、Wat Khian Khetの向かい側にはタイのディズニーランドとの異名を取るDream Landがドーンッと建っています。一応ご参考までに。
試合はド派手な撃ち合いに
試合は開始早々に先制され、続く29分にもタイ代表のスパチョーク選手にコンサドーレ移籍後初ゴールを奪われるも、前半中に何とか追いつき、2対2で折り返し。
後半はそれぞれ1点ずつ決めて3対3のドローという、攻撃的な両チームらしいカオスな撃ち合い戦となりました。こういうド派手な試合は観ていて楽しいです。
地元のファンはフロンターレが勝とうが、コンサドーレが勝とうが、正直どっちでもよくて、チャナティップ選手とスパチョーク選手がボールを持つたびに大歓声。
ゴール量産型の引き分け試合は、お祭りムードを盛り上げるのに相応しかったと言えるでしょう(いや、本音は親善試合であってもフロンターレに勝ってほしかったです)。
ついでに、警備員がスタンドにいる子どもたちのユニフォームを預かり、ピッチサイドでアップ中の選手にサインをもらうといった、日本ではあり得ない緩い光景にも笑ってしまいました。
途中から完全に警備員を無視していた家長選手と、根気強く対応していた小林悠選手のキャラの違いを確認できたのも良い思い出。
平日の試合で対戦カードは日本のチーム同士。なおかつ、直前にはスタジアム変更があり、チケットもすべて再販。悪条件がいろいろ揃ったにもかかわらず、動員数は7500人超えでした。だいぶ健闘したほうだと思います。
スタジアムの周りには、物販の他にもミニゲームのチャレンジ・ブースやフォトスポットが用意され、等々力競技場のムードをわりと忠実に再現。ちなみに、チケット代はゴール裏1階エリアで前売り120THB、当日140THBでした。
脇坂推しのタイ人女子
これより先は完全に余談。私の隣にどう見ても日本人っぽい女性がひとりで座っていたので、試合前に話しかけてみました(もちろん日本語で)。
私の予想は見事に外れ、彼女はタイの方でした。しかし、数か月前まで石川県で働いていて、日本語もバッチリ。これはもうガツガツ会話を続けるっきゃないです。
彼女のお目当ては脇坂選手(※写真右側)。はにかみながら14番のタオルマフラーを私に見せてくる姿が眩しかったです。日本在住時も何度か川崎まで足を運んでいて、いつも脇坂選手のプレイに元気をもらっていたんだとか。
日本とフロンターレと脇坂選手の好きな部分を全力で伝えてくれた彼女に対し、私もタイの素晴らしさを全力で伝えておきました。
彼女は最終バスの都合でハーフタイムに入るや否や、「私のぶんまで応援してくださいね」と言い残し、スタジアムを退散。前半しか観られないのにわざわざ遠方から駆けつけるなんて、気合い入ってます。
川崎から遠く離れた場所に、もともと川崎とは何の縁もなかった女の子が、こんなにも熱心にフロンターレを応援しているとは。川崎市民として、一介のフロサポとして、私まで誇らしい気持ちになりました。
もしどこかで脇坂選手と話せるチャンスがあったら、彼女のことを真っ先に伝えたいです(おそらくそんな機会は一生ないか)。
再訪を誓う
往路でもお世話になった538番バスがヴィクトリー・モニュメント行きだと知り、復路は終点まで乗りました。1日に2回も乗り換えで失敗したくなかったんです。
また、試合終了直後はバスが大混雑して何本か待つに違いないと考え、1つ奥のテスコロータス前にある停留所から乗車。けれども、バスはガラガラでした。
地元っ子のほとんどはバイクか自家用車で来場し(※スタジアムのパーキングは数が限られており、みんなテスコに駐車)、日本人サポーターもツアーバスかタクシー利用です。よって、1つ奥の停留所まで歩く姑息な作戦は、まったくの無駄に終わりました。
サッカー専用のBGスタジアムは、ACL出場経験もあるBGパトゥム・ユナイテッドFCの本拠地。傾斜角度の急なスタンド席は、声援がイイ具合に反響して物凄く臨場感があり、たぶん上の席でもかなり見やすいはずです。
これを機に、近いうちタイ国内リーグの試合も行ってみたいと思いはじめました。スタジアム観戦ってやっぱり最高です。
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