FAR-OUT ~もっとタイ、もっと旅~

旅のこととか、旅に関する本のこととか。


地域の水問題を解決しつつ、観光名所としても機能するチュンポーンのシカ吊り橋

今回取り上げるのは、タイ南部のチュンポーン県にあるChom Kwang Bridge(チョムクワン橋/สะพานชมกวาง)。滞在中に一度ならず複数回訪れてしまった、私とツレのフェイヴァリット景勝地です。

 

Chom Kwang Bridgeとは?

市街地から6~7km程度の場所にあり、レンタル・バイクか自転車で容易にアクセスできるChom Kwang Bridgeは、Googleマップ上で「Suspension Bridge - Deer」と表示される通りシカのいる吊り橋

言ってしまえば、それ以上でも、それ以下でもありません。しかし、これだけだと記事が成立しないので、簡単にこの観光スポットが生まれた背景私的楽しみ方を紹介していきます。

 

サスティナブルな取り組み

この橋が架かっているエリアは、王室が主導するノンヤイ開発計画、その名もモンキーチークの該当地。ちなみに、上の画像はChom Kwang Bridgeの近くで見かけた、味わい深い(?)巨大なサルのオブジェです。

モンキーチークは、雨季に洪水被害を防ぎ、乾季に農業用水や生活用水を確保するため、貯水池を整備していくプロジェクト。サルが頬に餌を蓄える姿からヒントを得て、プミポン前国王が提唱したそうです。

で、それをただの貯水池で終わらせるのはもったいないと、少し手を加えて観光地化。おそらく、この取り組みを多くの人に知ってもらう狙いもあったのでしょう。

周辺は木々に覆われ、日陰がたっぷり。また、池にはウナギ、雷魚、シクリッド、イナハゼ、淡水ハタなども生息し、常識の範囲内での釣りも許可されています(※種類によってはリリースが義務付けられていました)。

 

なぜシカが?

Chom Kwang Bridgeにいるのは、奈良公園でお馴染みのホンシュウジカよりひと回り大きいルサジカです。

もともとこの地区にいた野生のシカではなく、2010年に県知事の「シカの生息地に適しているのでは?」という一声で飼育を開始。最初は10頭だったシカが、現在では100頭以上に増えたと看板に書かれていました。

そもそもなぜ知事が「シカを飼おう」と言い出したかはわかりませんが、タイのタンブン文化※生き物に餌やりなどをして徳を積む行為)と見事に合致し、いまやシカの餌付けがChom Kwang Bridgeの定番アクティヴィティーに。

シカの餌は20THBで販売しています。ついでに、橋の前のシカ像と撮った写真をTシャツマグカップにプリントする商売も営まれていました。当初は単なる貯水池だったのに、無駄なくフル活用するタイ人の商魂たるや。

 

オススメの過ごし方

私的最高クラスの朝食

私が思う訪問にベストな時間は朝7~8時台。この時間帯は空気が澄んでいて、人も少なく、のんびり過ごせます(※ただし、シカの餌がまだ売られていない場合もあります)。

私とツレは到着後、真っ先に焼きバナナの屋台へ向かっていました。ここの焼きバナナに2人してドはまり。何ならこれがChom Kwang Bridgeへ行く主目的です。

店の人は焼きバナナを指して「クルアイヤーン」と言っていました。串に刺さっていたらクルアイピン、串に刺さっていなかったらクルアイヤーンなのでしょうか。

この屋台で朝方に出てくるのは熟れていなバナナスマホの翻訳機能を介した店主との会話によると、おやつ時は完熟バナナを使用しているみたいです。

シロップや練乳などは一切かけず、焼き芋っぽい出来映え。5本で20THBのこの焼きバナナと、3個入り20THBの炭火で焙ったゆで卵を追加すれば、もう立派な2人前の朝ごはんです。

ツレが宿で淹れてくれたコーヒーを持参し、まだお客さんが誰もいないなか、お店の人が敷いてくれたゴザの上で、池と橋と森を眺めながらいただく焼きバナナ+焼きゆで卵は、ここ数年で食べたモーニングのなかでも1~2位を争う美味しさでした。たぶん私が求める贅沢は、こういうことなのだと思います。

 

適度な距離の散歩コース

朝食を済ませたところで、ブラブラ歩きます。この吊り橋の何が良いって、同じ橋を行って帰ってくるのではなく、一旦、中州へ出て、ちょっとした林道を抜け、別の橋を渡って元の場所に戻ってこられる点。

ゆっくり1周回って20~30分の距離感に加え、中間地点にトイレがあるのも、食後の軽い散歩コースとしてかなり優秀でした。

私のお気に入りは、散歩コースの終盤に出現する水草がびっしりと生い茂ったエリア。Googleレンズ曰く、紫の花をつけているのはホテイアオイらしいです。

微かに残った朝霧が醸すぼやけた空気も相俟って、めちゃくちゃ幻想的。カメラの扱いが上手な人は、無加工でもそうとうキレイな写真を撮れるはずです。

 

最後に

キャッチーな派手さはないものの、じんわり素晴らしいChom Kwang Bridge。入場無料でこの景色を拝めるのは本当に凄いです。

しかも、持続可能な水利用に向けた取り組みも学べるし、水辺を凝視していたらけっこうデカめの魚も発見できるし、お子様連れにもピッタリ。

ブログでチュンポーンの観光名所を厳選して紹介していくなかで、Chom Kwang Bridgeが何気に私のイチオシです。機会があれば、ぜひ訪れてみてください。

 

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