このページでは、タイのユース・カルチャーを知るのにうってつけで、なおかつ、お土産探しにもピッタリなHappening Shop(ハプニング・ショップ)を取り上げていきます。
雑誌『Happening』とは?

Happening Shopは地元のインディペンデントなアート(※音楽や映画、文学なども含む広義のアートです)にスポットを当てた雑誌『Happening』(2007年創刊)が手掛けるセレクト・ショップ。雑誌の立ち上げ人はライフスタイル誌『Hamburger』の元編集長です。
アートは人生の中で重要なもので、経済的な価値を生み出すだけでなく、同時に精神的な価値もあると確信しています。
私たちのすぐ周りには、多くの人が考えている以上にたくさんのアートが存在していて、作品の大小にかかわらず、アーティストの手にかかればより美しいものになり得ます。
私たちの目的は、友人としてタイの現代アーティストにチャンスを与え、応援することです。
公式HPに記載された上掲のコーポレートメッセージ(※一部抜粋)に偽りなく、雑誌を軸に、コンサートやワークショップの開催、インディー映画のキュレーションをはじめ、さまざまなかたちで地元カルチャーを力強く応援。言わずもがな、Happening Shopもサポート活動の一環です。
どこにあるの?
誌面で特集されていたアーティストの画集や写真集、CDやレコード、工芸品、文房具、アパレル小物を、実際に手に取ってチェックできるHappening Shop。
私がいつも訪れる店舗は、BACC(バンコク文化芸術センター)の3階に入っています。最寄りはBTSのナショナル・スタジアム駅で、MBKの向かい側。

隣のサイアム駅からもSiam Center(サイアム・センター)とSiam Discovery(サイアム・ディスカヴァリー)の連絡通路をつたってアクセスできます。
また、エメラルド寺院ことWat Phra Kaew(ワット・プラケオ/วัดพระแก้ว)近くのMuseum Pier(ミュージアム・ピア)内にもお店があり、こちらは観光のついでに寄りやすい立地でしょう。
直近の訪店ではこれを買いました
ペン立て

母のお土産用にゲットした名刺スタンド付きペン立て(175THB)。メモ帳の横に置くのにちょうどいいサイズで、母は名刺じゃなく絵ハガキをよく挟んでいます。
作ったのはチェンマイ郊外で20年以上続く家族経営の木材工場、'carpenter(カーペンター)。もともとは窓枠とドアを扱う業者だったらしく、製造工程で出る廃材をアップサイクル。エコな取り組みとデザイン性の高さが評価され、商務省主催のDEmark Awardも受賞しています。
Happening Shopに置いてある定規や鉛筆といった文房具類に加え、メーカー自体は家具やカトラリーも展開しているほか、各アイテムに名前やイラストを彫ってくれるサービスも行っているみたいです。詳しくは下記の公式HPにて。
https://www.aboutcarpenter.com/
ホラーなエコバッグ

続いては、古いホラー映画のポスターをモチーフにしたエコバッグ(149THB)。3~4種類あったなかで、1980年公開の『Headless Ghost』を購入しました。
映画の主役であるPhi Hua Khat(ピー・ファ・カット/ผีหัวขาด)は首のない男性の霊。斬首された人はPhi Hua Khatに化ける可能性が高いと信じられています(※昔は死刑囚がPhi Hua Khatにならないよう、刑執行前に精巧な儀式を行っていたとか)。
このエコバッグを持って現地をブラブラ歩いていると、タイ人がけっこうリアクションしてくれるんですよ。やばい女に思われているかな?
何にせよ、コミュニケーションのきっかけになりますし、私としてはかなり満足のいく買い物でした。柄違いも買い増す予定。
猫ステッカー

ニューヨークとバンコクを拠点に活動し、『Harper’s Bazaar』『Vogue』『Elle』でも仕事している女性イラストレーター、Ping Hatta(ピン・ハッタ)のステッカー(各55THB)。ふてぶてしい猫の表情に惹かれました。
右側はタロットカードをアレンジしたシリーズです。せっかくなら自分に刺さるメッセージのカードを選ぼうと、その場でタロットの意味を検索。
私がチョイスしたThe Worldは「これまでの努力の成果として新しい段階へ進む示唆」なんですって。スマホに貼って、たまにタロットのメッセージを思い出しては襟を正しています(※ステッカー自体はお守り的な効力を謳っていません)。
最後に

去年10月にオープンしたOne Bangkok(ワン・バンコク)内のSarapad Thai(サラパッド・タイ)や、今年4月にオープンしたEmspher(エムスフィア)内のThai Thai Market(タイ・タイ・マーケット)を好例に、いまでこそタイのご当地クリエイターをフックアップする大型セレクト・ショップが増えてきました。
で、例えばSarapad Thaiを紹介した当ブログの記事にて、私はさも現地のトレンドに詳しいふうを装ってしまいましたが、実のところ、Happening Shopで知ったブランドが少なくありません。

タイ文字サシェのAnona(アノナ)や、タイ語の子音44文字をデザインに忍ばせたPhayanchana(パヤンチャナ)を、最初に見たのもHappening Shop。
ついでに、『チャトチャック市場を拠点に数年間で急成長したブランド4選』で取り上げたKatji(カッジ)やTA.THA.TA(タタター)だって、「場外でも売れているんだな~」と実感したのはHappening Shopで見かけたからです。
Happening Shopは高品質でユニークな最旬タイ雑貨が知りたい時に足を運ぶスポットの1つ。皆さんもぜひ自分好みのクリエイターやブランドを探してみてはいかがでしょうか。そうそう、言い忘れました。日本でも人気のマムアンちゃんグッズも豊富ですよ。
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