今回はペッチャブリー・チャアム地区の新たなランドマーク、Wat Tham Chaeng(ワット・タムジェーン/วัดถ้ำแจง)について。ド派手な巨大ナーガ像を目当てに首都圏在住のタイ人も殺到している注目の寺院です。
お寺のロケーションと歴史
Wat Tham Chaengの場所は、ホアヒン市街地から約30km(※バイクで30~40分)、バンコクからだと約150km(※車で2時間半程度?)。
裏手にはKhao Nang Phanthurat Forest Park(カオナーン・パントゥラット森林公園/วนอุทยานเขานางพันธุรัต)が広がり、とっても緑豊か。ショートトリップに最適です。
ナーガ像がお披露目されたのは2023年9月。施設自体が寺院に昇格したのも2010年と比較的最近で、それ以前は森林公園内の洞窟に小さな修道院があった程度。

しかも、前身の修道院はもとより、寺院に格上げされて以降も地元の人にすらほとんど知られておらず、廃寺同然だったみたいです。
転機となったのはナーガ神を信仰していた元住職のひと声。その元住職がノーンカイ県で修行していた折、Wat Tham Chaengのナーガ像建設プロジェクトを閃いたんですって。ご本人曰く「修行中に光が浮かんだ」とのこと。
「え~、ホントに?」と疑う気持ちをグッと堪え、廃寺同然だったWat Tham Chaengがいまや話題沸騰のスポットに大変身したのですから、ここは元住職とナーガの不思議な力を信じておきましょう。
国内最大のナーガ像

ナーガとはインド神話を起源に持つ蛇の神様/精霊。タイではノーンカイ県やルーイ県、ナコーンパノム県、ムックダーハーン県といったメコン川に接するイサーン地方にナーガ関連の有名寺院が集まっています。
Wat Tham Chaengのナーガ像は、高さが31m、長さが227m、直径が2m。このサイズはムックダーハーンのWat Roi Phra Phutthabat Phu Manorom(ワット・ローイ・プラ・プッタバート・プー・マノーロム/วัดรอยพระพุทธบาทภูมโนรมย์)を優に超え、現時点ではぶっちぎりで国内最大です。いやはや、とんでもないものを造ってしまいました。

もともとタイでのナーガ人気は凄まじく、戦う勇気と誇りの象徴であるゾウや、国章にもなっているガルーダに続き、2022年には国の公式シンボルの仲間入りを果たしたほど。
加えて、近年は信仰心とセルフィー欲をダブルで満たせる映え寺参拝がタイ人の間で流行しているとなれば、Wat Tham Chaengがバズるのも納得です。
私とツレが訪問した日もド平日で、なおかつ、空模様がだいぶ怪しかったにもかかわらず、2階建ての観光バスがバンバン乗りつけていました。
Wat Tham Chaengの参拝方法
9つのお願いポイント

ナーガの腹の下には9つのポイントがあって、家内安全や商売繁盛の他、それぞれに意味が異なり、尻尾から頭へ向かって通ると、すべての運が強化されるとか。
当然、人によって上げたい運気のジャンルは違うわけで、健康の標識の前で長い時間手を合わせる人もいれば、恋愛の標識の前でそうしている人もいました。

ただし、よく見かけたのは後半に進むにつれて参拝が簡略化するパターン。1ポイント目と2ポイント目では、ナーガの鱗を撫でたり、鱗の隙間に小銭をネジ込んだり、立ち止まってブツブツと何かを唱えたりしていた人が多く、なかなか前に進めません。
それが5ポイント目を過ぎたあたりから急にスピードアップ。流石に9つも合掌ポイントがあると、徐々に飽きてしてしまうのは仕方ないですかね。
お供え物

お供え物の販売コーナーでは、線香や赤い布、バンシー(※バナナの葉で作られた装飾品)、ミニチュアのナーガなどが並んでいました。
もっともポピュラーなのは線香と赤い布のセット。赤い布は願い事をした後に結びつけます。どこに結びつかるかって? それが周りの人を観察してみてもイマイチわからなかったんですよ。

半数以上の参拝客がナーガに向かって伸びるスロープと階段の手すりに結んでいましたが、先述した9つの標識に結びつける人もチラホラ。
9つのポイントを通った後にお線香を手向けるか、先に手向けるかも含め、そこまで堅苦しく考えなくていいっぽいです(※正式にはお線香が先なはず)。
ちなみに、9つのポイントは「尻尾から頭へ向かって通る」を寺院が推奨しているものの、逆からお参りしている人もザラにいました。
Wat Tham Chaengはまだまだ進化中

2023年にナーガ像の除幕式を行ったばかりのWat Tham Chaengは、現在進行形で礼拝堂や休憩所の増設中。また、森林公園との協力により、すでに一部公開されている洞窟を遊歩道も整備した上で全面公開する計画まで進んでいます。
いまでこそ外国人観光客がほとんどいない状況ながら、すべての改装工事が終了した暁には、とんでもない賑わいになる予感。

特に中国人ツーリストがこんな映え寺院をいつまでも放っておくとは到底思えません。まだギリギリ穴場なうちに、皆さんも訪れてみてはいかがでしょうか?
そうそう、拝観無料で、駐車場に出る露店もパイナップルが20THB、ココナッツウォーターやポメロが25THBと完全ローカル価格です。こういう値段設定も、ひょっとしていまだけかも?
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