バンコクから南西約200kmに位置する人気リゾート地のホアヒンへ行ってきました。ホアヒンを訪れるのは5年ぶりです。
前回は往路をロットゥーにして失敗し(※詳しくはこちら)、復路は大型バスをチョイス(※詳しくはこちら)。今回は、快適だった大型バスを引き続き利用するか、鉄道を利用するかで迷い、微妙に所要時間の短かった後者にしてみました。
バンコク⇔ホアヒンの時刻表
下り線は午後に集中
鉄道でバンコクからホアヒンを目指すにはタイ国有鉄道の南本線(Southern Line/ทางรถไฟสายใต้)に乗車します。2025年時点での下り線は1日9本。
| Bangkok ⇒ Hua Hin | Serivise (Train No.) |
| 07:30 ⇒ 10:31 | Special Express (43) |
| 15:10 ⇒ 18:44 | Rapid (171) |
| 16:10 ⇒ 19:45 | Special Express (37/45) |
| 16:50 ⇒ 20:20 | Special Express (31) |
| 17:30 ⇒ 21:20 | Rapid (169) |
| 18:50 ⇒ 22:29 | Express (83) |
| 19:50 ⇒ 23:42 | Express (85) |
| 20:30 ⇒ 00:18 | Rapid (167) |
| 22:50 ⇒ 02:18 | Special Express (39/41) |
9本のうち午前中にバンコクを出るのは特急43番の1本のみで、所要時間が短いのも43番。なお、ツーリスト人気No.1なのは15時10分発の快速171番らしいです。
確かに、43番はホテルのチェックイン開始まで時間が空いてしまい、それ以降、とりわけ22時過ぎ着の列車4本は駅前でタクシー(※Grab推奨)を捕まえづらくなるのがデメリット。171番は無駄なく、時間に余裕を持って動ける気もします。
上り線は午前に集中
続いては、上り線のタイムテーブルです。下り線との違いは深夜から明け方にかけての運行が集中している点でしょう。
| Hua Hin ⇒ Bangkok | Serivise (Train No.) |
| 00:14 ⇒ 03:45 | Special Express (42/44) |
| 01:26 ⇒ 05:10 | Rapid (168) |
| 02:20 ⇒ 06:10 | Express (86) |
| 03:07 ⇒ 07:05 | Express (84) |
| 03:51 ⇒ 07:30 | Rapid (172) |
| 04:27 ⇒ 08:10 | Special Express (32) |
| 05:17 ⇒ 09:05 | Special Express (38/46) |
| 06:40 ⇒ 10:50 | Rapid (170) |
| 14:36 ⇒ 18:05 | Special Express (40) |
旅行者の需要が一番高いのは、所要時間が短く、発着の時間帯も申し分ない特急40番。パッと見は1本前の快速170番も良さそうですが、4時間以上かかります。となると、バスのほうがいいかもしれません。
運賃タイプとチケットの購入先
運賃の種類
国鉄の公式HPで予約した際の運賃は以下の通りです。当日券は記載した料金より50~100THB安くなります(※予約券も窓口での支払いに設定すれば、当日券とほぼ同額になるみたいです)。
- エアコンあり2等車/330~400THB
- エアコンなし2等車/150~290THB
- エアコンなし3等車/94~234THB ※リクライニング不可のボックス席
- エアコンあり1等寝台車/上段818~998THB、下段1018~1198THB
- エアコンあり2等寝台車/上段410~700THB、下段480~800THB
- エアコンなし2等寝台車/上段250THB、下段300THB
列車によってはエアコンなしの2等席がなかったり、寝台車両がなかったりするのと、運賃自体も時間帯によって変動。少しややこしいです。
たかだか3~4時間の移動につき、実質、上の3つから選ぶ感じでしょうか(※ヘタに寝台車を選んでも、私の場合は寝過ごす予感しかしません)。
予約は必要?
地元の方も多く利用する週末やタイの祝日に加え、クリスマス休暇や春節期間は事前予約がマスト。そうでなくても上り線の43番や171番、下り線の40番で、エアコンありの2等車を狙っている方は予約しておくのがベターです。
どこで予約する?
オンライン予約でもっともお得なのは国鉄の公式HP。システム手数料がかかりません(※クレジットカード会社の海外事務手数料などは別途発生します)。予約開始は30日前。
ただし、国鉄のHPは少々厄介で、日本からアクセスすると、めちゃくちゃページが重たいんです。ストレスなく一発で完了まで進めるケースは稀。

頻繁にタイムアウトしてしまい、最初からやり直し。最後のクレジットカード決済ページまで辿り着けても、カード会社が不正利用と判断し、決済不可のジャッジを下されるパターンだってあります。
すでにタイ入りして予約するぶんには問題なし。経験上、日本からでも深夜帯だったらわりと繋がりやすいです。
国鉄HPでの予約は、①事前に必ずアカウント登録を済ませておく(※ログインしておかないと途中でエラーになります)、②VPNをオンにするか、カード会社に海外利用申請をしておく、③イライラしない、この3つがポイント。

サクッと予約を済ませたい方は代行業者に依頼してください。ちなみに、検索上位にくる大手の12GOは、たまたまなのか、予約できる列車が限られていました。
他のサイトでは座席に空きがあるのに、12GOだと43番や171番が予約不可になっている日ばかり。手数料も若干高めの設定です(※12GOのフェリーやバス予約は手数料なしが多いんですけどね……)。
良さげなのはBaolauでした。国鉄HPの価格にサービス料10%がプラス。330THBの座席だと363THB請求されます(※ここにカード会社の決済手数料が加算)。
バウチャーはプリントアウトする?

どのサイトで予約しても、確認メールと一緒に国鉄マーク入りのバウチャーがPDFで送られてくるはずです。
このバウチャーには「プリントアウトして持参してください」と書かれているものの、出力せずとも大丈夫。チェックインの手順がわずかに異なる程度で、プリントアウトしても/しなくても大した違いはありません。
移動当日のあれこれ
クルンテープ・アピワット中央駅へ向かう
ホアヒンへ向かう南本線の始発駅はクルンテープ・アピワット中央駅(バンスー中央駅)。MRTブルーラインのバンスー駅と直結しています。
けれども、「直結している」と書きつつ、そこそこ遠いです。MRTの3番ゲートを出て通路を進み、エスカレーターでクルンテープ・アピワット中央駅の改札フロアに上がって、左側前方へ5分ほど直進したあたりが国鉄の窓口と改札(※エスカレーターを登って正面がドンムアン空港へ向かうSRLレッドライン。その左側を「Long Distance Train」の案内板に従って進むイメージです)。

MRT改札から国鉄のチケット売場まで15分程度はかかった記憶があります。重たいバッグパックを背負って歩くのはなかなか苦痛。
そこで、今回はクルンテープ・アピワット中央駅までGrabタクシーを利用し、国鉄カウンター側(※ゲート番号で言ったら5~7番)で降してもらいました。
MRTラップラオ近くのコンドミニアムから乗車して価格は158THB(※距離は7km弱)。もしBTS沿いでタクシーを捕まえたいなら、モーチットかサパンクワイがいいと思います(※どちらも距離は3km弱)。
カウンターでチェックイン
国鉄の長距離列車は発車時刻20分前にホームへ入れます。改札が閉まるのは2~3分前。少し余裕を持って20~30分前までにチェックインを終わらせ、改札付近の待合スペースでスタンバイしておくとバタバタせずに済みます。

というわけで、駅に着いて真っ先に向かうべきは、3~4番ゲート前のチケット・カウンター。フードコートの物色は二の次です。
カウンターでプリントアウトしたバウチャーを見せ、係員にスタンプを押してもらってチェックイン完了。判を押されたバウチャーがチケットになります。出力しなかった人はスマホ画面をかざし、チケットの引換を行ってください。
【オマケ①】フードコートと喫煙所

開業当初は閑散としていたクルンテープ・アピワット中央駅も、徐々にいろいろ整ってきて、いまは売店も出来ています。
フードコートもまあまあのラインナップ。ご参考までに、移動前の軽い腹ごしらえにピッタリなクイッティアオは50THBでした。
ついでに、愛煙家へのピンポイント情報。喫煙所は4番ゲートを出て左側にあります(※写真上)。生垣をそのまま灰皿にした斬新な作りにビックリ。
南本線の発車は7・8番ホーム
南本線が発車するのは7・8番ホーム。南本線の待合スペース付近にいれば、改札が開くタイミングはすぐわかります。
あとは先ほどスタンプを押してもらったバウチャーを見せて乗車するだけ。バウチャーは出発後も車掌さんがチェックしに来るので、捨てないでください。
移動の様子

私とツレが予約したのはエアコンありの2等車。流石はタイ、例の如く空調効きすぎです。冷房が苦手な方は上着必携。その他は文句なしでした。
日本の電車に比べると多少の揺れはありながら、たまに車や船で乗り物酔いする私ですら読書できるレヴェル。出発も到着もオンタイムで、3時間なんてあっという間です。
【オマケ②】ホアヒン駅のGrabピックアップ場所
ホアヒンの駅前でもGrab は使えます。即マッチングされました。しかし、ドライバーさんから「数メートル先の旧駅舎まで来て」と、ピックアップ場所の変更依頼メッセージを受信。
理由を聞いたところ、駅前は従来型のタクシーとバイタクが牛耳っていて、Grabドライバーに喧嘩を吹っかけられるんですって。バンコクでもよくバチバチしていますもんね。

補足として、観光客を相手にしたホアヒンのタクシーはぼったくりが多いことで有名。特にバス・ターミナルや駅で張っている運転手は料金を過剰請求するタイプが多いと宿の女将さんに教えてもらいました。
ホアヒンへ行かれる方は、Grabの事前登録をオススメしておきます。登録方法や使い方はこちらのページにて。
最後に
ロットゥー、大型バス、国鉄と、バンコク⇔ホアヒン間のメジャーな移動手段を順に試した結果、私は国鉄が一番楽でした。車内で過ごす時間の長さは大型バスも国鉄もそんなに変わりません(※ロットゥーはけっこうかかります)。
でも、電車が発着するクルンテープ・アピワット中央駅は、長距離バスが発着する南ターミナルよりアクセスが簡単。それも踏まえ、時間を読みやすいのが国鉄を利用する最大のメリットです。

日帰りツアーもたくさん組まれているくらいバンコクとホアヒンは意外と気軽に行き来できる距離です。皆さんもぜひホアヒンまで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?
次回以降はしばらくホアヒン近郊の観光名所やグルメ情報を連投していきます。そちらも併せて参考にしていただけたら嬉しいです。
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