FAR-OUT ~日本脱出できるかな?~

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合法化以前から大麻を売買していたAmsterdam Barのその後 ~パンガン島の大麻スポット③~

第1弾のPhangan Cannabis Club(パンガン・カンナビス・クラブ)、第2弾のGanja Gardensガンジャ・ガーデンズ)と続けてきたパンガン島のユニークな大麻スポット巡りシリーズ。第3弾に選んだのはAmsterdam Barアムステルダム・バー)です。やはりここは外せません。

 

Amsterdam Barってどんな店?

トンサラ港を背に、島北部のビーチ(ハードヤオやメーハードなど)へ繋がる海沿いの道をバイクで5~10分進むと到着するAmsterdam Bar。

2019年に投稿したこちらの記事内でどんな場所か暗に紹介している通り、法律なんぞ関係なくかねてより大麻を販売し、その場で喫煙できた店です。

パンガン島では法改正以前から至るところでこっそり大麻を買えたものの、私服警官がせっせとレイヴ会場で取り締まりを行っていましたし、クラブへのガサ入れも日常茶飯事。

いくらパーティー・アイランドといえども、人前で堂々と吸える環境ではなかったです。そうしたなか、Amsterdam Barは完全に警察もノータッチ

背後にとんでもない権力者がついているのか、「あそこなら問題なく吸える」というのがバックパッカーの間では定説だったんです。

しかも凄いのは、この店がパンガン屈指の夕日スポットとしてバッチリ観光マップにも掲載されている点。

喫煙目的のヤンチャな若者層とサンセット鑑賞目的の一般ファミリー層のテーブルがグチャグチャに入り乱れている状況は、何度見ても衝撃でした。

カウンターでマリファナが売られている以外はごく普通のカフェ&バーで、フルーツ・シェイクが100THB~、ビールが120THB~と、常識の範囲以内での観光価格といった感じ。ドリンクやフードの値段はコロナ前と同じです。

 

次はマッシュルーム?

店内から望める絶景とテーブルで気兼ねなく大麻を吸えるのが、Amsterdam Barの特徴でした。かつてはさりげなく置いてあったジョイントも、現在はデカデカと看板をつけ、種類も豊富になっています。価格は1本300THB。単価も下がりました。

しかし、絶景はさておき、法律が変わった以上、店のなかで喫煙できるカフェ&バーなんて、いまや島内、ひいてはタイ国内に掃いて捨てるほど存在します。

……となった時に、Amsterdam Barはマジック・マッシュルームを販売する驚きの秘策に打って出ました。なかなか大胆な一手です。

言わずもがな、マジック・マッシュルームは現時点で非合法です。よって、店側はキノコが並ぶ棚の撮影を一切禁止。証拠写真は確保できませんでした。

私たちが訪店した時は5種類のキノコをラインナップ。Golden○○とか、Mexico○○とか、マジック・マッシュルームにこんな種類があるとは知りませんでしたし、どれも毒々しいカラーリングで、かなりサイズはデカイです。

「こっちは視覚に強く作用するんだよ」「こっちは気分がめちゃくちゃ高揚するんだ」などなど、店員さんが銘柄別の効果を説明。おかげで、生きていく上で何の役にも立たない知識がまた1つ増えました。金額は1グラム800THBです。

さらに、マジック・マッシュルームのみに留まらず、カウンターの裏ではLSDの原液も取引。スタッフ曰く「在庫切れの時も多いから出会えたらラッキー」なんですって。恐るべし、Amsterdam Bar。

 

大麻以外の規制は厳しい

コロナ前のパンガンは、ガンジャはもとより、非合法系がわりと何でも手に入りました。それっぽい店でスタッフさんに耳打ちし、その場でブツが出てくるケースもあり……。はたまた、店からディーラーに連絡してもらい、時間差で届けてもらうケースもあり……。

ところが、マリファナ解禁に伴って、自治体が大麻ビジネスを推奨する代わりに、それ以外の違法薬物を厳しく規制しているとの噂も。

これまでさんざん闇の商売で稼いでいた某ゲストハウス(日本人観光客もきっとたくさんお世話になっていたはず?)すら、いまでは完全にドラッグ業から手を引いています。

言われてみると、明らかに速いのを食ってキマッている風の欧米人はほとんど見かけませんでした。マリファナの合法化を皮切りに、島全体がクリーンになった印象すら受けます。

パンガンがドラッグ島と呼ばれていたのはもうすっかり過去の話。にもかかわらず、Amsterdam Barのマジック・マッシュルーム作戦、及び、実はLSDも売っている強気な姿勢が、呆れを通り越して笑えてくるのは私だけでしょうか。

昨年、タイの法務省鬱病治療薬としてマジック・マッシュルームも規制薬物から除外する可能性を示唆していました。

大麻解禁を急ぎすぎたために国内がいまも混乱している様子を見れば、キノコの合法化はまだ先の話だと思いつつ、仮に実現した場合、Amsterdam Barはついにカウンターで公然とLSDを売りはじめてしまうのかしら?

なお、私はマリファナもマッシュルームもアシッドもその他諸々も一切嗜みません。根っからのアルコール党。体質的に受けつけないんです。

そして、日本人ツーリストが旅先であれこれ試す行為も快くは思っていません。個人主義のスタンスを貫いているつもりでいても、見ていてハラハラするシーンがけっこうあります。

百歩譲って現地で合法ならまだしも、そうでないものは手を出さないでおくべき。ここまで好き勝手に書いておいて「無責任だろ!」と感じられるかもしれませんが、どうかそのへんの気持ちをお察しいただけると嬉しいです。

最後に、パンガンへ行かれる方に一言。何をやってもOKみたいな島では決してなく、トラブルに巻き込まれた日本人の話もちょくちょく耳にするので、どうかハッチャケすぎないようご注意ください。

大麻の所持は国外犯に規定され、海外でも処罰の対象。タイが合法だからといっても、本当は日本人が手を出しちゃダメです。

 

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