FAR-OUT ~日本脱出できるかな?~

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【クラウドワークス】著作権侵害にモラル違反。ライティング業務は怪しい案件に当たりがち?

前回ご紹介したクラウドワークスの子会社であるビズアシスタントのオンライン面接で、「文字起こしテープ起こし校正の業務はやるのに、なぜライティングはやらないんですか?」と訊かれました。それをバカ正直に答えたのが、ビズアシ不採用の決定打になったと自己分析しています。

……という流れを受けて、今回は私がCWでライティング作業を行わない理由について書きたいと思います。最初に断り書きしておくと、この記事はあくまでも自分の経験に基づいた超個人的な意見です。何とぞご了承ください。

 

CWのライター業務とその報酬単価

文字起こしと同様に、CWのライティング業務は平均単価が恐ろしく安いです。1文字0.3~0.5円も当たり前。つまり5000字の原稿で1500~2500円。そこから20%ステム手数料を引いて……って考えただけでゲンナリしますよね。

とはいえ、文字単価2~3円の仕事も普通に出ていて、その場合は文字起こしよりよっぽど効率良く稼げます。ビズアシの方が「なぜコイツはライティングをしないで、文字起こしばっかりやっているんだ?」と疑問に思ったのも無理ありません。

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CWで頻繁にアップされる主な執筆仕事は、インタヴュー商品紹介コラム(やその体験レポート)、ニュースまとめ記事、あとはシナリオ作成あたりでしょうか。難易度や専門性は案件によってバラバラ。クライアントさんから送られてくるプロットに沿って文字をはめていけばOKとか、初心者フレンドリーな仕事もたくさん目にします。

なお、ウェブ媒体紙媒体とでは前者のほうが一般的にギャラは低いです。それを踏まえたとしても、最低0.8~1円程度の文字単価は確保しておきたいところ。

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少し話が逸れますが、ブログを始めてからウェブ媒体の方に「うちで記事を書いてみませんか?」的なDMを3回ほどもらったことがあります。その中の1社がCWでもオファーをくれました。この時にCWで提示された額は、ブログを介してオファーを受けた時の約半分。言わずもがな、先方は同じ人間をスカウトしている事実に気付いていません。

それこそ、「副業がてらライターをやってみようかな」とお考えで、過去にどこかの編集部からDMやコメントなどでスカウトを受けているブロガーさんは、クラウドソーシング経由じゃなく、断然そっちを優先するべし。

万が一スカウトされたのが結構前であっても、臆せずコンタクトを取ってみてください。ほとんどの媒体が常時ライターさんを探しているはず。前職の頃の私もそうでしたし、周りのメディア関係者も然りです。

 

パクリもでっち上げも何でもあり!?

ここからが本題。文字起こしと比べて多少は稼げるにもかかわらず、なぜ私はCWでライティングを行わないか。CWに登録したばかりの頃は、何個か執筆業務にエントリーし、SEO対策を最重視した商品紹介系の記事も書いていました。

正直、楽しくはなかったです。「SNSの声を参考に架空の体験レポートも交えてほしい」と要求されたりして、なかなかグレーだな~と感じていました。まあ、このくらいは想像の範囲内。多かれ少なかれどこもやっていると思います。

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そうこうしているうちに、依頼される業務内容がどんどん悪質なものへ。例えば、「旅コラムの執筆と、他の方が書いた原稿の校正をお願いできませんか?」とスカウトがあり、そっこーで飛びついた私。CWのプロフィール欄に記載した「編集の仕事を辞めて海外に移住するつもりが、コロナで足止めされて時間に余裕があります」的な文言を見て、声を掛けてくださった模様です。

しかし、蓋を開けたら「コロナ禍で現在は旅行関連の記事を止めていて、女性視点のエロ記事(しかもわりとアブノーマルなやつ)を書いてもらえませんか?」と言われたので、「そっち方面はズブの素人で……」とお断りすると、「まったく問題ないです。ネットからそれ系のネタを拾って、あたかも実体験のように書き換えてください」との回答。おいおい、そんなイイ加減なやり方で大丈夫なのか?

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また別のクライアントさん(ウェブ小説系のメディア)からは、学園ドラマ系のシナリオが送られてきて、「このシナリオの設定をガラッと変え、パクッているのがわからないよう改稿してくれませんか?」と打診されました。

原作者の許可を取った上で、元ネタをしっかり匂わせるようなパロディーorオマージュ版を書くのは問題ないんですよ。でも、〈パクッているのがわからないように……〉だと完全アウト。作者に失礼極まりなく、読者のこともナメすぎです。

そういう姿勢で制作に臨んでいるから、(一部の)ウェブは記事がつまらないだの、信憑性に欠けるだのと叩かれちゃうんですよね。

 

最低限のプライドとモラルは守りたい

冒頭のビズアシ面接の話に戻って、事務局の方からの質問に対する私の答えは、「この手のパクリ依頼が続き、不愉快な思いをしています。日頃たくさんの情報を見聞きする中で何かしらに影響を受け、意図せずパクッてしまう事態は起こり得ると思いますが、編集側がライターにパクリを強要するのは絶対におかしい。モラルの欠片もなく、著作権侵害ですよね。自分はこういう媒体に加担したくなく、念のためCWのライティング依頼はお断りするようになりました」といった感じ。

リライトを含む校正業務の募集だったこともあり、ひょっとして著作権的に怪しい仕事だったのかもしれません。だとすれば、なおさら落ちて良かったです。

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当然、世の中の編集者は志を持って真摯に取り組んでいる方が圧倒的多数。たまたま運悪く私のところに微妙な案件が集まってくるのだと信じたい。

で、まがいなりにも編集者としてがんばってきた過去の自分に恥じる行動はしたくなく、悪質なメディアに遭遇するリスクを回避けたいがゆえに、私はCW経由で来るライティングのオファーをすべて断っている次第です。

ちなみに、「そのポリシーでいくとインタヴュー記事はやってもいいのでは?」と自問自答しつつ、如何せん昔からインタビュアーとしてのセンスが皆無で……。センスがないぶん下調べに時間が掛かって割に合わないんですよね。だけど、別世界の人と話せるのは凄く興味があり、いつかまたチャレンジしたいと思っています。

 

もちろん良い面もあります

そうそう、誤解なきようちゃんと強調しておきたいのは、編集部のディレクション通りに原稿をアップするのがライターさんの仕事。すなわち、発注者側からのパクリ要請に応じているライターさんは悪くありません。そこにケチを付ける気は毛頭なく、悪いのはすべて編集の人間です。

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もう1つついでに、平然とパクリを強要してくるクソ媒体との仕事だとしても、メリットはあります。やっぱり一番は、自分で書いた原稿を校正後フィードバックしてもらえる、もしくはフィードバックがなくてもアップされた記事と元の原稿を照らし合わせることで、自分のライティング・スキルが格段に向上する点。

ライター講座に申し込んだり、ハウトゥー本を買ったりするよりは、実践で腕を磨いたほうが身に付くスピードも速いです。案件次第ではSEOの勉強もできます。しかも報酬付きですからね。

そんなこんなで、さんざん愚痴&文句を書いてきたくせして、副業自体は物凄くオススメ。ぜひ皆さんも各々の好きを活かして、この大副業時代を楽しんでみてはいかがでしょうか?

 

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