バンコクのBTSサパンクワイ駅付近で人生初めての民泊体験をした私とツレ(*詳しくはこちら)。
お隣のモーチット駅周辺には空港バスが乗り入れたり、巨大なバス・ターミナルがあったり、Chatuchak Weekend Market(チャトゥチャック・ウィークエンドマーケット)が開催されたりと観光客にも馴染みの深い場所ですが、サパンクワイはと言うと……何のイメージも湧きません。そもそもどんな街なの?
そこで今回は、私たち自身これまで一度も降りたことがなかったサパンクワイのエリア紹介をザックリしていきたいと思います。
下町情緒たっぷり
サパンクワイを一言で表現すると超庶民派。強いて東京都に当てはめるならば北区や足立区あたりでしょうか。下町風情が色濃く残り、気取った感じは皆無。
宿泊していたアパートメントのすぐ隣には闘鶏やらムエタイやらの中継を年期の入ったブラウン管TVで流している商店があり、朝から晩まで地元の方々が店先で賭け事に勤しんでいました。
平日の午前中からベロベロの酔っ払いもチラホラ。上半身裸で道に座り込んでいる人たちも相当数います。
例えばある日のお昼時、路地に面した食堂の外テーブルでひとりソムタムを食べていると、下着姿の青年が奇声を発しながら私の真横を全力疾走。どうやら酒じゃなく、ドラッグでおかしくなっている気配です。さらにその後ろには鬼の形相で彼を追いかける警察の姿が!
そうした様子に驚く私を見て、近くに座っていたチャキチャキのおばちゃんが「大丈夫よ、いつものことだから」と笑顔で教えてくれました。
これが日常風景ってヤバくない!?――ドラマでも観ているような気分です。BTS高架下の大通り沿いはもとより、奥まった場所はタイムスリップ感がハンパない。
1週間くらい滞在してみた限りではさほど治安の悪さを感じなかったものの、それは私が川崎生まれだったからなのかもしれませんし(感覚が鈍ってる?)、ガッツリ暮らすとなればまた違う一面も見えてくるのだと思いますけどね。
なお、宿泊先の大家さんからは最大の注意事項として「アパートを出る時/戻ってきた時は、部屋の鍵だけじゃなく、表のシャッターに必ず南京錠をかけるように」と強く言われました。
周りのお宅もすべて同じようにしていて、なかにはシャッターを二重三重にしているご家庭まであるじゃないですか。
近隣の駅周辺に比べて物価が安い!
……と、あえてマイナスなことから書きはじめつつも、ただ柄の悪い街というわけではありません。
駅周辺にはリーズナブルで美味しいゴハン屋さんがいっぱい。特にモーチットに向かって左手=奇数番号のソイ側には地域密着系の人気屋台が集まり、夕方~夜にかけて連日なかなかの賑わいでした。
リーズナブルなのはマッサージ屋も然り。タイ・マッサージが1時間で200THB(約700円)。ご参考までに同じBTS沿いでもアソークからプラカノンにかけては平均250~300THB(約875~1050円)、サイアムやパヤータイもだいたい250~300THBで、ナナは場所によって400THB(約1400円)。高級店じゃなく、いわゆる街スパ的なお店の料金です。
何となくこれでサパンクワイは近隣エリアよりも安めの物価ということがおわかりいただけるでしょう。
引き続き奇数番号のソイ側を散歩していると、小ぢんまりした古い映画館を見つけました(写真上)。豪奢なシネコンが増える一方で単館系がどんどん潰れていく状況は日本もバンコクも同じ。こういう場所は大事に残していきたいものです。
物価が安くて下町風情に溢れる魅力的なサパンクワイにも、ツーリストにとっては少し困る問題もあります。それはランドリーがないこと。
正確にはあるんですよ、コイン式の洗濯機は。しかし、乾燥機がなく、洗濯機の近くに物干し竿があって、下の写真の通りそこに自分で干すスタイルです。
洗濯物が乾かされ、きちんと畳まれて戻ってくるタイプのランドリーは見つけられませんでした。WashBox24の集荷ボックス(ロッカーに洗濯物を入れたら勝手に持っていって洗濯してくれるシステム)も、この下町エリアにはありません。
実際、駅の近くにゲストハウスはあまり多くなく、ツーリスト向けのランドリー・ショップをやったところで儲からないんでしょうね。
アーリー駅まで歩けばドライクリーニング屋があるとはいえ、これはお金がかかって仕方ない……。
自分で洗濯する派の私たちは問題なかったのですが、旅先でランドリー・サービスを利用される方は、このへんがちょっとネックになるかもしれません。
そんなこんなで、次回以降しばらくはこのサパンクワイ周辺を深掘りしていく予定です。Chatuchakもモーチット駅からよりサパンクワイ駅からアクセスしたほうが混んでなくてスムースなことに気付き、これは意外と使い勝手の良い街かも!
なので、このブログを通じて私なりにサパンクワイの魅力をレポートできればと思っております。
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