何回かに分けてお届けしてきた〈シェムリアップでサイクリング〉シリーズも今回でおしまい。トリを飾るのは西バライです。短期間のうちに用もなく2回行きました。それくらい大好きなスポット!
これが池? デカくない!?
シェムリアップ中心部から西バライへの行き方については、まず国道6号線を空港に向かって直進。8kmほど走ってそれっぽいところを右折し、その後も道なりにただただ進むのみです。
右折ポイントである〈それっぽいところ〉の画像を上に張り付けておきました。ちょっとした商店街のようになっていて、他に曲がれそうな道もなく、通り過ぎる確率はかなり低いかと思います(たぶん)。
オールド・マーケットから西バライまで距離にしておよそ12~13km。道はずっと平坦でしっかり舗装もされているため、自転車でもラクラクでした。
バライとは貯水池のこと。この西バライはアンコール期最大の貯水池だそうです。コイツがとにかくデカくって!
ご覧の通り湖とか大きな川とか、パッと見はそんな感じ。とりあえず道が続くところまで外周を回ってみることにしました。
時計回りで2km弱行くと現れるのがアック・ヨム。7世紀頃に建立されたというヒンドゥー教の寺院遺跡です。
今回の旅ではアンコールワットに代表されるような有名遺跡群を観光プランから外した私たち。
「ちょうどこういう遺跡もチラッと見ておきたかったんだよね~」と一瞬テンションが上がったものの、修復工事中で敷地内には入れませんでした。
気を取り直して、どんどん奥をめざしましょうか。ほどなくしてカンボジアらしい赤土ゾーンに突入するや、両サイドに屋台が出現。まあ、平日の昼間で営業しているお店はゼロでしたけどね。
その屋台エリアを抜けた先はビーチみたいになっています。本当は上の写真の左端に写り込んでいる海の家的なヤツで休憩したかったんですが、店員さんが見当たらず、西バライの入口付近までUターン。
途中ところどころで撮影大会を行う若者たちと遭遇。確かにフォトジェニックなロケーションです。それにしたってホント皆さん自撮りしすぎじゃないですか?
しかも日本人の感覚からしたら嘘みたいなキメ顔/キメポーズのオンパレード(*画像のカップルもこの後どんどんエスカレート)。こういう様子をギャグかと思ってしまうのは私だけ?
ハンモック最高!
ビーチっぽい場所から4kmほど引き返し、ふたたび西バライの入口へ。4km進んでも外周の4分の1にも満たないのですから、「どれだけ巨大な貯水池なんだよ!」と心底思います。
西バライの入口には休憩スペースがズラッと並んでいて、1人1ドルでハンモックを借りられます。客引きに誘われるがまま、ぜひ中へ入ってみてください。
良く言えばハンモック・カフェ。時間は無制限です。
ここは地元の方が家族や友達を連れてピクニックに訪れる人気レジャー・スポット。クーラーボックスはもちろん、結構なサイズのスピーカーを持参しているグループが目立ちました。
カンボジア人は本当に音楽が大好き。日本だったら苦情殺到レヴェルの大音量で音を流し、一緒に歌ったり踊ったり……。こういう習慣/国民性を目の当たりにすると、ますますカンボジアに住みたいという気持ちは増すばかりです。
さて、〈ハンモック・カフェ〉に話を戻すと、クーラーボックスやお弁当を持参せずとも、飲み物や食べ物は買えます。手ぶらでもまったく問題なし。
缶ビールが1ドルでミネラルウォーターが0.75ドルと、微妙に観光地価格。
フードの選択肢は少なく、炭火の上ではチキン、魚、カエルが焼かれていました。
この場合チキンをチョイスするのが無難なのですが、トサカからモミジまでご丁寧に全部付いていて、ヴィジュアル的になかなかのエグさ。
すっかり怖気づいた私は魚に逃げました。3つで2ドル。おそらく目の前に広がる貯水池で釣れたものなのでしょう。ビックリするくらい生臭く、丈夫だけが取り柄のツレまで「あ、お腹壊すかも……」と嫌なことを言い出す始末です。
結局そのへんの猫ちゃんたちにほとんど食べてもらうことに。そうそう、可愛い猫がたくさんいるんですよ(写真は私の推し)。
猫カフェ兼ハンモック・カフェだなんて、最高じゃないですか。
無理矢理お腹を満たすべく、その場しのぎでポテトチップス(2ドル)も追加購入。サッポロポテトのベジタブル味みたいで、こちらは美味しく完食できました。
お腹が膨れたら、あとはハンモックに寝そべってまったりするのみ。水遊びする人々を眺めているだけで、あっという間に2~3時間くらい過ぎてしまいます。
余談ですが、地元の女性はほぼ100%の割合で服のまま泳いでいました。水着などで肌を晒すのはNGなんですかね? ちなみに男性はクロマーを巻いて入水。何ともカンボジアらしい光景です。
最後に気になるトイレ情報を。トイレは有料で1回2000リエル(0.5ドル)。お金を取るだけあって綺麗に掃除され、紙もちゃんと備え付けてありました。
清潔なトイレさえ確保できれば、これでもう長居するのはへっちゃらです。
以上が私とツレの超お気に入りスポット、西バライでした。地元の方々はどんなふうに余暇を楽しんでいるのか――その様子を間近で見ることで、もっともっとカンボジアという国が好きになれるような場所です。
コロナウイルス終息後はまたシェムリアップにも多くのツーリストが戻ることでしょう。当然メインは遺跡巡りになるのかな?
しかし、その合間にローカルと混ざって西バライでのんびり過ごすっていうのも、なかなかオツなものですよ。
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