前回のブログで書いた通りフライト・チェンジを余儀なくされるというプチトラブルに見舞われるも(*詳しくはこちらから)、1か月強に渡る旅を終えて無事に日本へ戻ってまいりました。
で、自宅のTVをつけて唖然。旅行中もちょこちょこニュースはチェックしていて、「小・中・高の臨時休校」とか「マスクやトイレットペーパーが買えない」とか情報としては知っていたものの、ここまで報道番組がコロナウイルス一色とは! こんなに煽られたら不安になるなって言うほうが無理な話。
さらに追い打ちをかけて私をゲンナリさせたのが、買いだめに走る人やここぞとばかりに張り切る転売ヤーもさることながら、そういう人たちを必要以上に強い言葉で叩くネット民の皆様ですよ(〈必要以上に強い言葉〉っていうのがポイント)。
妊婦さんや乳幼児、持病のある高齢者が身近にいたらいろいろ多めにストックしたくなるはずですし、もしも物凄くお金に困っていてふと目の前にマスクがあったら、私だって高額転売してしまった……かも?
人それぞれ事情はありますからね。もちろん肯定はしませんが、「自分は絶対にやらない」とはっきり言い切れる自信がない以上、特に否定もしたくありません。
己の意見を発信するのは悪いことじゃないと思いつつ、買いだめする人や転売ヤーを一緒くたに〈悪〉と見なすのはあまりにも短絡的なんじゃないかと感じた次第。てか、隣の人がちょっと咳したくらいでTwitterに文句を書くとか、本当にどうかしてます。喘息の方/気管の弱い方が不憫で仕方ない。
そんなこんなで、いつ何時もできるだけ広い視野を持って、周囲に流されず、のほほんと笑顔で生きていきたいな~としみじみ思っています。
前置きが長くなりました。今回のお題はバンコクのマスク販売状況(2月下旬~3月1日まで)についてです。
マスクが高い!
バンコク滞在中、日本のネットニュースを見て実家のマスク在庫具合を確認した私。家族全員が重度の花粉症を患う我が家にとって、この季節にマスクが切れてしまうのは死活問題なのです。
案の定「地元のドラッグストアではマスクが買えず、家のストックも残りわずかになってきた」との返信が。近年PM2.5対策としてマスクを着用する習慣が根付いてきたタイ。「ならば帰国前にゲットしておこう」とマスク探しに乗り出しました。
結論から書きますね。3月1日時点のバンコクでは、まだかろうじてマスクを買うことが可能でした。しかし物価を考えたらめちゃくちゃ高い……。
遡ること2月3日。タイ商務省はマスク(と除菌ジェル)を価格統制リストに追加しています。補足すると、タイではこの価格統制リストに準じ、生活に必要なあれこれ(例えば日用品や食料品、医療サービスなど)が不当に値上げされ、消費者に不利益を及ぼさないよう行政機関が監視しているんです。
そして2月半ばにはマスクを高額販売した業者が逮捕。にもかかわらず、逮捕者が出て以降もマスクの値段はあまり〈統制〉されていませんでした。
【一般的な使い捨て型】1枚あたり約36~120円
・テスコロータス オンヌット店:10枚入り100THB(約360円)
・プラカノン駅前の露店:10枚入り150THB(約540円)
・サンペンレーン:3枚入り100THB(約360円)/25枚入りが450THB(約1600円)/50枚入りが850THB(約3050円)
・サイアムスクエア:3枚入りで35THB(約1260円)
・プラチナムモール:50枚入り700~750THB(約2520~2700円)
・チャトゥチャック・ウィークエンドマーケット:1枚20THB(約72円)
【使い捨て3D型】1枚あたり約113~640円
・プラチナムモール:10枚入り500THB(約1800円)
・ビッグC ラチャダムリ店:4枚入り126THB(約450円)
・サイアムスクエア:1枚70THB(約250円)
【布マスク】1枚あたり約54~114円
・パフラート市場:1枚15THB(約54円)
・サンペンレーン:1枚40THB(約144円)
【キッズ用】1枚あたり45~180円
・プラチナムモール:50枚入り使い捨て型700THB(約2520円)
・ビッグC ラチャダムリ店:3枚入り3D使い捨て型150THB(約540円)
・サンペンレーン:1枚入り布マスク35THB(約126円)
・オンヌット通りのセブンイレブン:2枚入り布マスク25THB(約90円)
なお、一部のスーパー/コンビニでは「1人〇個まで」と個数制限が設けられ、買える時間も定められていましたし(ビッグCのラチャダムリ店では17~18時まで)、売り切れている店舗も少なくありません。
コロナ騒動が落ち着くまでは販売状況がコロコロ変わると思いますので、上記の価格等は参考程度に留めていただけますと幸いです。
そうそう、明日3月9日からタイでは国内産のサージカルマスクを1枚2.5THB(約9円)以下で販売しなきゃいけないみたいです。規定を破ると5年以下の禁固刑or10万THB(約36万円)の罰金刑ですって。
これでマスクの値段高騰が少しは落ち着き、必要としている人にマスクが行き渡れば良いのですが……。
除菌ジェルもやや高め
マスクほどじゃないにせよ、除菌ジェルもやや高値で出回り、一部店舗では品切れになりはじめています。
値段はワトソンズやビッグCで50gのミニボトルが49~69THB(約180~250円)くらいなのに対し、露店ではこれとほぼ同じサイズのイビツな容器に詰め替えられたものが100THB(約360円)前後。ぶっちゃけ何の液体が入っているのやら……怪しさ満点です。商魂たくましいな。
除菌ジェル関連の小ネタとしては、スーパーのトイレに設置してあるボトルの横に「持ち帰らないでください」と張り紙されていたのと、プロンポンのエンポリウム入口で警備員がボトルを持って待機し、半強制的にお客さんの手にジェルを振りかけている光景にビックリしました。
街の雰囲気はどんな感じ?
マスク売り場には人だかりができています。特にサンペンレーンは凄かった。ツーリストはもとより、近所のチャイナタウン(ヤワラー)に住む在タイ中国人が大量購入→本国に送っている模様です。品物を並べるや飛ぶように売れるのだから、そりゃ、商売人の方々も高値をつけたくなりますよね。
しかし賑わっているのはマスク売り場の周りのみ。タラート・ロットファイ・ラチャダー(Talat Rotfai Ratchada:写真上)も、チャトゥチャック・ウィークエンドマーケット(Chatuchak Weekend Market)も、いつもに比べるとあまり活気がありませんでした。
MBKセンターに出店しているショップ・オーナーが集会を開き、「集客と売上の激減で家賃が払えない」と訴えるなど、経済的な打撃はそうとう大きいようです。
ちなみに街中のマスク着用率はかなり高め。ドンムアン空港のインフォメーション・カウンターにいるミッキーとリラックマまでマスクをしていました。もっとも、2月中~下旬は大気汚染の指数が平常値を大きく上回っていたため、このマスク率の高さをコロナのせいだけにして良いかはわかりません。
で、マスク姿の人が多いのは電車ならMRTよりダントツBTS。BTS沿いであってもサパンクワイやオンヌットなどローカル色の濃い駅周辺はノーマスクな人が目立ちました。
また、欧米人ツーリストが結構ナーバスになっている印象で、これまでで一番「中国人ですか?」と訊かれた気がします。まあ、ジロジロ見られるより、こうやって面と向かって質問されたほうがこちらもスッキリ。
いまタイへ行っても大丈夫?
最後に「いまタイへ旅行して大丈夫?」と思われている方もいるかと思います。不謹慎かもしれませんが、本音を書くと「観光客が少なくて快適ですよ」的な……。
少なくとも日本にいるよりは精神的にだいぶラク。電車やバスの中で咳払いしようが、クシャミをしようがさほど冷たい視線は注がれませんし、目の前でマスクを大量購入している人がいても誰も気に留めません。私は「金持ってるな~」とだけ思いましたけどね(笑)。
とはいえ、入国の際の検疫が強化され、フライト・キャンセルも続出し、外出自粛の要請まで出て……と旅行者にとってはさまざまな不都合が生じているのも事実。
状況は刻一刻と変化しています。すでに航空券やホテルを予約済みの方ならともかく、そうでなければ少し様子を見るべき……なのかな!?
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